LIXILは2019年4月23日、東京都江東区・江戸川区で進めている『IoT宅配ボックスによる再配達削減「CO2削減×ストレスフリー」実証プロジェクト』について、2019年5月1日よりモニター調査を開始すると発表した。

“シンプル&スマート”を追求した「スマート宅配ポストTB」

同サービスは、スマートフォンと宅配ボックスが双方向につながることにより、“荷受けの通知”や“カメラ機能による荷物の見守り”など、すでに荷物が入っている場合でもカメラを通じて宅配業者と会話し解錠することができる“複数の荷物の受け取り”や、不在時でも宅配ボックスから荷物を発送できる“集荷依頼”対応など、従来の戸建用宅配ボックスでは解決できなかった課題にも対応可能だという。

事前調査では再配達がストレスになることが判明

このプロジェクトでは、外出先からでも配達確認や応答ができるIoT宅配ボックス「スマート宅配ポストTB」を、東京都江東区・江戸川区の戸建住宅を対象とした約100世帯に無償で設置し、再配達の削減によるCO2の削減効果やユーザーのストレスの変化などを検証する。

実証プロジェクトの対象モニター世帯に行った事前アンケート調査では、直近半年以内で宅配便の半数以上を再配達で受け取ったと回答するユーザーが約8割に上る結果となったという。

また、ほぼすべてのユーザーが宅配において何らかの悩みを抱えており、中でも「再配達の依頼」「日時指定時や再配達時での待機」といった手間や、「在宅時でも対応できない」「再配達になった場合の配達員への申し訳なさ」といったストレスを抱えていることがわかった。

一方で、約9割のユーザーが、設置後の期待として「再配達依頼の手間がなくなる」「受け取りのスケジュール調整の手間がなくなる」といった点から、「メールでの荷受け通知」「スマートフォンでの遠隔解錠操作による複数の荷物の受け取り」への期待を上げるなど、IoT宅配ボックスならではの便利で快適な機能にも多くの関心が集まっていることがわかった。

また、「CO2排出など地球環境への負荷軽減に貢献できる」という環境問題への貢献にも多くの関心が集まっている。

このため、LIXILは、再配達の削減によるCO2の削減効果やユーザーのストレスの変化などを検証し、このプロジェクトの中間結果を2019年夏頃に、最終結果を2020年春頃に発表するとしている。