北海道富良野市は、2024年度のワーケーション助成金制度「ワーケーション展開費用助成金」の受付を開始した。

北海道富良野市、「ワーケーション助成金」制度開始

同制度では、市外の企業社員やフリーランスが同市内でワーケーションを行う際に、旅費等の一部を助成するもの。実施期間は2025年3月末までだが、予算が無くなりしだい終了となる。

富良野市は関係人口創出を目的に、市外の企業社員やフリーランスなどのワーケーションの受入を進め、2021年度からは宿泊費やレンタカー代の一部を助成しているという。

これまでに、市内における消費などの経済効果を上げてきましたが、2024年度からは将来的な移住やサテライトオフィス進出、ローカルベンチャーなど副次効果に繋がる制度に見直し、関係人口から定住人口、企業誘致等に向けて推進を図るとのことだ。

■ワーケーション展開費用助成金の概要・助成額

(1)子育て世代向けワーケーション・移住体験支援【親子向け】
将来的に地方移住や二拠点居住等を考える子育て世代の家族が賃貸住宅等に2週間以上1か月以内で滞在した場合の家賃(宿泊費)およびレンタカー代の一部を助成。

※家賃等10万円を上限に2/3以内、レンタカー5万円を上限に1/2以内
※子どもの幼稚園等への短期入園をサポート。

(2)転職なき移住者向けワーケーション・移住体験支援【企業社員・フリーランス向け】
将来的に地方へ転職なき移住や二拠点居住等を考える社員等が、賃貸住宅等に2週間以上1か月以内で滞在した場合の家賃(宿泊費)およびレンタカー代の一部を助成。

※家賃等10万円を上限に2/3以内、レンタカー5万円を上限に1/2以内、20代~40代が対象

(3)アグリケーション体験支援【企業社員・フリーランス向け】
市内で農作業体験として従事しながら、自らの仕事も行う「半農半X」のワーケーションを実施した場合、旅費の一部を定額助成。

※同市で定めた定植および収穫時期に1日あたり4時間(午前中)の農作業を7日間体験、1名あたり3万5千円の定額助成。
※実施期間:メロン他:6月1日~15日(芽かき)、6月30日~7月6日(収穫)、ミニトマト:5月12日~18日(定植)、8月18日~24日(収穫)
※対象年齢:原則45歳未満

(4)サテライトオフィス進出・コミュニティスペース創出ビジネス検討支援【企業等向け】
地方へサテライトオフィス進出を考える企業等やワーケーション等で訪れる市外の人と市民が融合するコミュニティスペース(コワーキングスペース)を有したゲストハウス等の開業を目指す社員等が市内商店街組合等と連携し、空家・空店舗のリサーチ等に要した旅費の一部を定額助成。

※1名あたり道外3万円、道内2万円の定額助成、1回につき2名分まで助成、2泊以上の滞在要件

(5)人材育成・チーム合宿ワーケーション実施支援【企業等向け】
企業等が社員等の人材育成やチームビルディングなどを目的としたワーケーションを実施する際に要した旅費の一部を定額助成。

※1名あたり道外3万円、道内2万円の定額助成、1回につき5名以上で実施し10名分まで助成、3泊以上の滞在要件

(6)ワーケーション実施支援【企業社員・フリーランス向け】
社員等がワーケーションを実施する際に要した旅費の一部を定額助成。

※1名あたり道外2万円、道内1万円2千円の定額助成、3泊以上の滞在要件、GW・7月~9月は助成対象外期間

ワーケーション展開費用助成金内容

■助成要件等

助成要件は各事業によって異なるが、一定の期間富良野市内に滞在してもらうほか、滞在中の食費やお土産代など消費額調査への協力、交流会等への参加、SNSによる情報発信、終了後に体験記の提出などがある。また人数や回数の制限等もあり。

助成を受けるためには、事前に富良野市の担当職員とオンラインによる説明を受けた上で、実施を開始する2週間前までに「展開申込書」を提出するなどの事務手続きがあるとしている。詳細は、富良野市のホームページより確認可能。