ソニーは、大型テレビに採用している発泡スチロール製の緩衝材を撤廃することを発表した。
対象商品は、香港・台湾向けの85型のMini LEDバックライト搭載の液晶テレビ「BRAVIA 9」で、緩衝材には、発泡スチロールに代わりカネカ製のカネカ生分解性バイオポリマーGreen Planetを採用するという。
同素材は、バイオマス由来で様々な環境下で生分解性を有し、土壌中に加え海水中でも分解されCO2と水に戻るため、プラスチックによる環境汚染問題の解決に貢献するとのことだ。
緩衝材は、大型で重量のあるテレビの輸送時の耐衝撃性を確保するため、商品のデザインに合わせた複雑な形状に成型されているが、Green Planetの採用に向けては、発泡スチロールとは異なる素材の特性に合わせ、耐衝撃性を維持する設計と緩衝材の安定的な生産を両立する金型構造を実現したという。
あわせて、これまでに培った包装設計のノウハウとシミュレーション技術の活用により、緩衝材の形状をシンプルにしたり部品点数を削減したりするなど、工夫をほどこしたとしている。
ソニーグループは、今後も環境に配慮した素材の開発や採用を通じた環境負荷低減の取り組みを推進していくとのことだ。