エニワンは、社員50名以下の中小企業に勤めている会社員を対象に「企業理念・ビジョンの浸透」に関するアンケートを実施し、従業員の企業や経営者に対する本音を調査した。
その結果、約7割が「企業理念の浸透は必要」と回答したことが明らかになったという。
約7割が「企業理念の浸透は必要」と回答。理由は企業経営の方向性の明確化
「全従業員に企業理念を浸透させることは必要だと思うか?」と質問したところ、7割近くの方が「はい」と回答した。
その理由として、「企業経営の方向性の明確化(40.5%)」、「社員のモチベーションの向上(30.7%)」、「社内に一体感が生まれる(19.9%)」「企業文化の良質化(8.6%)」といった意見が挙げられた。
社員が判断を迫られたときに、正しい選択ができるように企業理念を浸透させることが重要であると考えていることが明らかとなった。
一方、実際に「企業理念・ビジョンをしっかりと理解しているか?」との質問には、6割近くの人が「いいえ」と回答した。
「いいえ」と答えた理由は「理想と現実の差が大きい(36.0%)」が最多で、次いで「抽象的すぎる(18.5%)」「企業理念に則って事業遂行した先が見えていない(14.7%)」「企業理念を決定した背景がわからない(13.8%)」だった。
企業理念があまりに抽象的であったり、発言と行動が伴っていないと、企業理念の本質を理解し、共感を得ることは難しいという実態が明らかとなった。
さらに企業のビジョンや理念を理解していると回答した人に、「実行はできているか?」と質問したところ、3割近くが「完璧にはできていない」と回答した。
その理由に「理念に対する社内教育制度がない(30.5%)」「方法がわからない(23.7%)」「見返りがない(17.8%)」「上司ができていない(10.2%)」といった意見が挙げられた。
企業理念は社員の行動指針の役割を持つが、本調査で「理解できている社員は少ない」「理解できていたとしても、実行に移すのは難しい」といった課題が浮き彫りとなった。
「現在働いている企業に対して働きがいを感じるか?」という質問には、半数以上が「いいえ」と答えた。
働きがいを感じていないと回答した人の理由には「会社に貢献できているという実感がない」「やりがいや達成感がない」「先が見えない」といった意見が挙げられた。
社員がやりがいをもって働けていない要因のひとつとして、多くの企業が定めている「企業理念=経営者、創業者の想い」が浸透していない実態が伺える。
「企業理念・ビジョンが浸透していることは企業の信頼性につながるか?」という質問には7割近くが「はい」と答えた。
企業の信頼性を高めるためにも、企業理念・ビジョンを全従業員にわかりやすく伝え、共通認識として浸透させることの重要性を再認識する結果となった。
調査概要:「企業理念・ビジョンの浸透に関するアンケート」
調査日:2019年4月2日(火)~ 2019年4月3日(水)
調査方法:インターネット調査
調査人数:1,019人
調査対象:社員50名以下の中小企業に勤めている会社員
モニター提供先:ゼネラルリサーチ
<参照元>
『【経営者必見!】7割近くの方が「企業理念を浸透させることは必要である」と回答!一方で、企業理念・ビジョンをしっかりと理解している方の割合とは…?』