JFE商事エレクトロニクスは、JFEエンジニアリングと共同で、同社の洋上風力O&M(運用及び保守点検)事業の統合管理システム(ASUNAG)への映像および音声システムの連携開発を行い、新たに映像および音声システムに連携したと発表した。

洋上風力発電分野での「映像×音声」の遠隔管理を新提案

洋上風力発電は、再生可能エネルギーとして注目を集めており、カーボンニュートラルの実現に向けて重要視されているが、その運用保守においては効率化が課題とされている。

今回、これらの課題に対処するために、現行の統合管理システム(ASUNAG)に現地の映像と音声の連携を可能にしたのが同システムだという。

同システムは、映像と音声を遠隔地で管理可能であり、運用保守上のメリットは、下記3点となる。

●初動対応の迅速化
風車での異常発生時、通常は現地に到着するまで異常の詳細を認識できないが同システムにより、映像・音声付きで現地の状況をリモートで確認可能となる。また、状況を認識してから現地へ向かえるため、初動対応が迅速化する。

●状況の逐次把握による修繕コスト削減
現地の状況を映像・音声付きで逐次確認可能。これにより、現場で目視確認するまでのタイムロスを削減でき、部品等が大きく劣化・故障してしまう前に状況把握が可能となる。

●発電ロスの削減
部品等の突発的な故障で運転が停止してしまうと、復旧には多くの時間がかかり、その間は発電もストップする可能性がある。部品が大きく劣化や故障する前に発見することは、結果、発電ロスの削減にも効果的だという。

JFEグループでは、JFEスチールの素材製造、JFE商事のサプライチェーン構築力、JFEエンジニアリングのモノパイル製造やプラント運営ノウハウなど、グループの総合力を活用して洋上風力分野での事業拡大に取り組んでいる。

今後も、カーボンニュートラル実現を目指す「JFEグループ環境経営ビジョン2050」に則りグループ全体で社会課題と向き合っていくとのことだ。