パナソニックは、「花粉症による労働力低下の経済損失額2024」を推計し、結果を公表した。
なお同社は、同推計結果に基づき、有効な花粉対策についてなども解説している。
■花粉症に起因する労働力低下の経済損失額は、1日あたり「約2,340億円」
パナソニックが2020年に行った「社会人の花粉症に関する調査」では、花粉症の社会人に、花粉症の症状が自身の仕事のコンディションに影響しているかを聞いたところ、79.0%が「影響がある」と回答。
また、1日のうち花粉症により仕事のパフォーマンスが低下していると感じる時間は平均で約2.8時間となっている。
これらの花粉症による労働力低下の平均時間と、最新の民間給与実態統計調査(国税庁)や労働力調査(総務省統計局)を元に同社が試算した「花粉症による労働力低下の経済損失額2024」は、1日あたり「約2,340億円」と推計されたとのことだ。
■いますぐ始めたい4つの花粉対策
●外出先から花粉を持ち込まない
花粉の侵入経路として最も多いのは玄関。外から入ってきた人の衣類や髪に付着していたり、下に落ちた花粉が靴下やスリッパなどに付着することで、リビングなどへ引き入れてしまうという。
花粉を室内へ持ち込まないために、ハンディサイズのクリーナーや専用のブラシなどを玄関に用意して、家の中に入る前に衣類に付着した花粉を取り除くことが大切とのことだ。
なお、ウールやフリースなどに比べて、化学繊維やレザーなど表面がツルツルしたものは花粉が付着しにくいため、洋服の選び方でもひと工夫できるとしている。
●洗濯物を外に干さない
花粉が洗濯物に付着しないよう、花粉の気になる季節は外干しをやめて部屋干しに。洗濯乾燥機、衣類乾燥除湿機、浴室乾燥機のほか、エアコンの衣類乾燥モードを使うのもオススメとのことだ。
●換気は窓の開け幅を10cm程度に、レースカーテンは閉めて
環境省の「花粉症環境保健マニュアル2022」によると、花粉のピーク期におこなった実験で、窓を開ける幅を10cm程度にしレースのカーテンをしたところ、屋内への花粉の流入をおよそ4分の1に減らすことができたという。
●こまめに床掃除をする
掃除の際、掃除機を使うと、床に溜まっていた花粉を排気によって舞い上げてしまうことがあるため、先に水拭きをするのが重要に。乾いたときにまた花粉が飛散してしまわないよう、水拭きに使った雑巾はしっかり洗濯。使ったらすぐに捨てられるウェットタイプのシートを使うのもオススメとのことだ。
【調査概要】
調査地域:全国
調査期間:2020年1月17日~1月19日
調査方法:インターネット調査(協力:ジャストシステム)
調査対象:全国の20歳から60歳までの社会人(男女)6,081名を対象に、花粉症の罹患有無に関するスクリーニングを行い、「花粉症である」と回答した3,198名のうち、本調査の企画意図に合意した3,067名から、無作為抽出した1,324名
有効回答:1,324名(男性:662名、女性:662名)
<参考>
パナソニック調べ『社会人の花粉症に関する調査』