栗田工業、使用済紙おむつの分別処理装置「クリタサムズシステム」の本格展開を開始　焼却処分に比べCO2排出量を40%削減

栗田工業は、循環型経済社会構築の実現に向け、使用済み紙おむつの分別処理装置「クリタサムズシステム」の本格的な事業展開を開始した。

同装置は、従来焼却処分されていた使用済み紙おむつを殺菌・洗浄・分解し、プラスチック類とパルプ類に分別し再資源化を可能にするもの。同装置の適用により、廃棄物量や焼却に伴うエネルギー消費量、CO2排出量の削減が見込まれるという。

栗田工業は、環境省による実証事業を通じて性能の検証を重ねてきたとし、その結果、現場での実機試験により使用済み紙おむつのプラスチック類とパルプ類への分別と、分別したプラスチック類をパレット等のプラスチック製品として再資源化できることを確認。また、焼却処分と比較し約40%のCO2排出量削減効果が得られたとのことだ。

同装置の1号機は、廃棄物処理関連業者であるBEaRより受注。再資源化やCO2排出量の削減に加え、破袋機能（※）により、衛生面の改善や作業効率の向上を実現できる点が評価されたとしている。

栗田工業は、廃棄物処理業者や地方自治体を中心に、同装置の販売や薬剤供給・運転管理支援等の付帯サービスの契約化を展開・推進し、循環型経済社会構築への貢献、脱炭素社会実現への貢献を目指すとしている。

※ ビニール袋を自動で破袋することにより、使用済紙おむつを袋から取り出すことなく機内に投入できる機能。