リビング新聞グループのシンクタンクであるリビングくらしHOW研究所では、実店舗での買い物に現金以外の決済方法を利用している全国の1360人を対象に「キャッシュレス決済」についての調査を実施、2019年2月25日にその結果を発表した。
この調査は利用しているキャッシュレス決済方法や、利用者が感じるメリットやデメリット、キャッシュレス決済について疑問に思うことや不満に思うことなどについて調査したもの。
その結果、利用しているキャッシュレス決済の手段トップ3は、「クレジットカード」、「交通系電子マネー・カード式」、「流通系電子マネー・カード式」だった。
利用手段は「クレジットカード」が86.3%と断トツトップ
まず、利用手段は「クレジットカード」が86.3%とトップだった。次いで「流通系電子マネー・カード式」44.6%、「交通系電子マネー・カード式」41.9%が続いた。
働き方別にみるとフルタイムに「交通系電子マネー・カード式」、パート・アルバイトに「流通系電子マネー・カード式」利用が多いのが特徴だった。
また、スマホ決済、QRコード決済利用者はそれぞれ、全体ではまだ10%に満たないものの、支払い方法で、現金とキャッシュレス決済、どちらの方が多いかは、ほぼ半数ずつという結果になった。同社では、日常の生活の中に少しずつ、キャッシュレスの波は入り込んできているとみている。
また、キャッシュレス決済が「現金≧キャッシュレス」の人に、もっとキャッシュレス決済を利用したいかと聞いたところ、半数が「もっと利用したい」と前向きな意向を示したという。
電子マネーのメリットは「ポイント」、デメリットは「使える店が限られる」
カード式電子マネーのメリットは、「キャッシュバックやポイントがたまる」「会計がスムーズ」が半数超えだった。デメリットは、「店によって使える電子マネーが違う」が約6割となった。そのほかセキュリティ関連の心配が続き、「残高管理がしにくい」「つい、お金を使い過ぎてしまう」も約1/4に上った。
スマホ決済利用者が挙げたデメリットでも、「使える店が限られる」「スマホ特有のトラブルやセキュリティ問題」が続くものの、「残高管理がしにくい」は11.0%にとどまった。
リビングくらしHOW研究所では、これらの結果から利用可能店舗が増え自分に合ったサービスが選びやすくなる、しっかりとしたセキュリティ対策、お金の管理が心配という心理的ハードルの3つがキャッシュレス決済普及のカギといえそうだと分析している。
<参照元>
「~キャッシュレス決済についてのアンケート~今は現金≧キャッシュレスの人も半数が「これからもっと利用したい」と前向き!カギは利用店舗拡大やセキュリティ強化」
サンケイリビング新聞社