ナイルが運営するスマートフォンユーザー向けアプリ情報メディア「Appliv(アプリヴ)」は、10~60代の男女614人を対象に、メンタルヘルスケアに関するアンケート調査を実施し、その結果を公表した。

■約8割が日頃からメンタルヘルスケアを行っていない

同アンケートで日頃からメンタルヘルスケアを行っているかを尋ねたところ、最も多かったのは「行っていない」という回答が54.9%で半数以上を占める結果に。

「常に行っている」と回答したのは19.1%、「不調時などに行っている」は26.9%であることから、全体の約8割の人が日常的にはメンタルヘルスケアを行っていないとのことだ。

メンタルヘルスを行っている頻度

この結果を年代別に見ると、日常的にメンタルヘルスケアを行っている割合が最も高いのは20代で35.8%、不調時にメンタルヘルスケアを行う割合が最も高いのは10代で30.2%であることがわかった。

全体でケアを行っている割合が高いのは30代以下で、40代以上ではメンタルヘルスケアを行っていない割合が6割を超えている。

メンタルヘルスを行っている頻度(年代別)

■メンタルヘルスケアは日常的に「必要がない」が4割超

メンタルヘルスケアを日常的に行っていないと回答した497人にその理由を聞くと、回答数が最も多かったのは「特に必要ないと考えているから」で42.7%。続いて「メンタルヘルスの問題に対する理解が不足しているから」で10.9%、「忙しさや時間の都合でケアをする時間を確保できないから」で10.3%という結果に。

メンタルヘルスケアを日常的に行わない理由

■利用経験があるサービス1位は「医療機関」、2位は「オンラインカウンセリング」

メンタルヘルスケア関連のサービスの利用経験を聞いたところ、「ある」と回答したのは全体の41.5%となっており、半数以上の人がメンタルヘルスケア関連のサービスを利用したことがないことが明らかとなった。

メンタルヘルスケア関連サービスの利用経験

利用経験者に、今までに利用したことがあるメンタルヘルスケア関連サービスを尋ねた結果、最も多かったのは、「精神科・心療内科の医療機関」で126人。

2番目は「オンラインカウンセリング」で75人。時間の柔軟性や、自分が好きな場所で専門家のカウンセリングを受けることができ、ウェブやアプリなどを通じて気軽に利用できることから、利用者が増えていることがわかった。

利用経験のあるメンタルヘルスケア関連サービス

■メンタル不調を感じた際に取る行動、「休息をとる」が最多

メンタルの不調を感じた際にどのようなことをするか聞くと、何かしら行動を取った人は614人中435人という結果に。メンタルヘルスケアへの関心が低いものの、不調を感じた際に7割の人が回復させるために行動を取っていることがうかがえる。

メンタル不調時に取る行動では、1位が「休息をとった」で187人、2位が「友人、家族、同僚など身近な人に相談した」で180人、3位が「自分の好きなことや趣味に取り組む時間を作った」で150人という結果に。

メンタル不調の際に取った行動

■最も効果的なメンタル回復方法は「身近な人に相談」、約4割が悩みを誰かに打ち明けることが効果ありと回答

メンタル不調時に取った行動のうち、最も効果を実感できた方法を調べた結果、1位が「友人、家族、同僚など身近な人に相談した」で54.4%、2位が「自分の好きなことに取り組む時間を作った」で48.7%、3位が「心療内科医やカウンセラーなどの専門家に相談した」で46.9%。

身近な人以外にも誰かに相談することを選んだ人は、全体の4割近くを占めており、メンタルの不調を感じた際は1人で抱え込まず、誰かに話したり相談したりすることが効果的だと考えられていることがわかった。

メンタル回復に最も効果を実感した行動

【調査概要】
調査対象:全国の10~60代の男女
調査期間:8月16日~24日
調査機関:ジャストシステム
調査方法:インターネット調査
有効回答数:614人

<参考>
Appliv「メンタルヘルスケアに関するアンケート調査」