NTT都市開発と、そのグループ企業でホテル経営会社であるUDホスピタリティマネジメントは、⼤阪市⻄区のホテル「voco⼤阪セントラル」が2023年5⽉30⽇に開業したことを発表した。

サステナビリティテープカットの模様

NTT都市開発は、「ここから、いろどる。ここから、めぐる。」をコンセプトに、⼤阪各所を“めぐる”拠点となるホテルの開発を推進。

ホテル周辺の⼤阪・京町堀エリアは、古くには京都からの商⼈が市場を開き、歴史的に賑わってきた場所。同ホテルでは、かつてこの地にあった「京町ビル」で実際に使われていた外装レリーフや郵便受け、扉などを館内アートや外壁に再利⽤・再構成することにより、⼤正時代に建てられた「京町ビル」の⾯影を残しているという。

エントランス

インテリアデザインは、NAO Taniyama&Associatesが⼿掛け、「⽔の都」⼤阪や京町堀の歴史性にインスパイアされた独創的な空間をつくりあげ、かつての京町堀に建ち並んだ蔵に着想を得た⽊組みのデザインが空間の⼀体感を演出。

⽊組みのデザインには、新たに加⼯された⽊材と、戦前の⺠家等で実際に使われていた柱・梁を再利⽤した古材を採⽤しているという。

【左】レセプションカウンター
【右】京町ビル外壁のレリーフをモチーフにした天井・古材を活⽤した⽊組み

なお「voco⼤阪セントラル」は、IHGホテルズ&リゾーツが展開する「voco」ブランドで、国内初進出となるという。30平方メートル台を中⼼とした全191室の客室のほか、付帯施設としてレストラン、カフェ&バー、フィットネスジム、ミーティングルームを設けているとのことだ。

■地域に開かれたレストラン

「LOKAL HOUSE」と称したレストラン・カフェ&バーは、四ツ橋筋に⾯した1階・2階に位置し、臨場感あふれるオープンキッチンや暖かみのあるバーカウンターを設え、宿泊者だけでなく、地域に開かれた空間で利用者を歓迎。

レストランでは、グリル料理を中⼼に、1⽇を通して地元(ローカル)に根づく⾷⽂化や旬の⾷材をとり⼊れたクリエイティブなメニューを提供。また、カフェ&バーでは地元⼤阪のコーヒーやビールを提供し、ローカル⾊あふれるメニューで地元に開かれた空間を創出する。

エグゼクティブ・シェフには、国内外のホテルで豊富な実績を有するイタリア出⾝のアルド・キロイロ⽒が着任。地元⼤阪の旬の⾷材に、イタリア料理などの⻄洋料理の技法のエッセンスを加え、ここでしか味わえないダイニング体験を届けていくとしている。

【左】レストラン【右】カフェ&バー

■環境に配慮したサービス・特⾊ある客室

客室では、リサイクル素材を使⽤した寝具を使⽤し、節⽔タイプのシャワーヘッド、⽵素材の⻭ブラシや櫛、⽊製のカードキー、ミニチュアボトルを採⽤しない植物由来のバスアメニティを採⽤。環境に配慮したサービスを提供するという。

落ち着いた⾵合いを感じさせるグレーの壁⾯の中にホテルのブランドカラーが引き⽴つ、30平方メートル台の広さを標準とする客室には、利⽤者の快適さを徹底的に追求した椅⼦・ソファやテーブルを配置し、ビジネス・レジャー等、さまざまな⽬的での滞在で気持ち良く過ごせるプライベート空間を実現。

テラス付きの客室では、街中にいながらも屋外の開放感をすぐそばに感じられるスペースを設け、多様な宿泊ニーズに応えていくとのことだ。

【左】客室【右】テラス付客室