上空シェアリングサービスを手掛けるトルビズオンは、佐賀県小城市とともに、ドローン(無人航空機)を活用した地方創生連携協定を締結しており、今回は小城市が管理する芦刈エリアの水路データの提供を受け、その全てをソラシェアに登録、全国初で面としての「空の道」を敷設したことを発表した。
その第一弾として、雨季前の水路点検を目的とした実証実験を2023年5月25日に実施する予定とのことだ。
この度トルビズオンは、小城市と締結した地方創生連携協定に基づき、芦刈地区の農業用水路データを面として同社が提供するドローン空路管理システム・ソラシェアの「S:Road」に登録し、芦刈地区の大部分に「空の道」を敷設。
S:Roadとは、空路管理を可能にする革新的なサービスで、地元自治体と合意を得たエリアを「スカイドメイン」として登録することで、安全なドローン飛行ルートを提供するシステム。
これはドローン事業者に対して、ルートデータのインポート・登録の利便性、リスクアセスメントの効率化、地域との合意形成の手間削減など、数々のメリットをもたらすという。
今回、同システムを用いたドローンによる水路・道路の点検を実施し、防災・ドローン物流にも繋がる新たな事業可能性を切り開くとしている。
芦刈地区に網羅されたドローン空路を飛行させることで雨季前の水路・道路の状況を撮影し、もしも被災した場合でも比較可能なデータを取得し、減災に役立てるための実証を実施するとのことだ。
芦刈地区水路点検実証実験の予定
地域の理解を得て水路上空をS:Roadに登録、実際に広範囲な水路点検を実施し、雨季前の状況(平常時)を撮影し、もしも被災した場合には、比較できるように撮影を実施。また水路周辺の高低差撮影も実施。
【実験日】
(1)日時:2023年5月25日10時頃
(2)場所:小城市役所排水機場・新村排水機場付近から芦刈地区
(3)使用機体:DJI Matrice 300RTK
トルビズオンは、新たな「空の道」はインフラや災害調査だけでなく、物流、ドローンスクールの練習、農作物の解析、観光振興など、地方創生にも寄与するとし、小城市や地元地域と連携しながら更なる「空の道」の拡大と進化を目指すとのことだ。