製造業でも、ChatGPTなどに並ぶ生成AIの導入が進みつつあるようだ。
製造業メディアMONOistが、4月17~21日にかけて開催された世界最大級の産業見本市「HANNOVER MESSE(ハノーバーメッセ)」の様子をレポートしている。
Hewlett Packard Enterprise(HPE)による、2019年創業、ドイツ・ハイデルベルクに拠点を置くAIスタートアップ「Aleph Alpha」が提供する生成AIを用いた、自然言語での対話で産業用ロボットの操作をサポートするシステムのデモは壮観だ。
産業用ロボットのAIアシスタントが、自然言語と画像を用いて工場作業員とコミュニケーションする。AIアシスタントは、産業用ロボットの数百ページのマニュアルを用いて学習しており、画像やテキスト、音声といった作業者の質問に自然言語で対応し、ロボット操作の効率と安全性に貢献するという。
2019年に創業にされたAleph Alphaは、ドイツ・ハイデルベルクに拠点を置くAIスタートアップで、独自の大規模言語モデル「Luminous」シリーズを開発、展開している。Luminousは、テキストのほか、画像のプロンプトも処理可能なマルチモーダル機能や、生成したコンテンツを検証し、ソースまで追跡する説明可能性などを特長としている。
クラウドだけではなくオンプレミスでも実装可能で、情報漏洩のリスクも避けられる。MONOistによると、HPEの説明担当者は、「多くの関心が寄せられる生成AIだが、企業がその利点を活用するには、説明可能で、信頼できるものでなければならない。だからこそわれわれはAleph Alphaとパートナーシップを結んだのだ」と語ったという。