インターネット広告・メディア運営事業のインタースペースが運営する、日本最大級のママ向け情報サイト「ママスタ」。今回は情報発信メディア「ママスタセレクト」において、「男性の育児休業取得」に関するアンケートを実施した。

男性の育休、現状では「育休を取る選択肢はない」「取ることは可能だが、取りにくい職場だと感じる」の回答が7割超え ママスタセレクト調査

男性の育児休業取得率は依然として低く、令和元年の推移では女性の8割が取得するのに対し、男性は1割にも満たない状況であるという。今回ママスタセレクトでは「ママからみてパパの職場は育休をとりやすいと感じますか?」というアンケートを実施。

「取りやすい職場だと感じる」「取ることは可能だが、取りにくい職場だと感じる」「育休を取る選択肢がない」「その他」を選択肢にしたところ、1,477票の回答が寄せられたとのことだ。

厚生労働省が発表した令和元年度の男性の育児休暇取得率は7.48%であったが、アンケート結果によると270人、全体の18.3%のパパは取得したという。

「育休取得率100%。会社全体が男性育休に積極的で支援体制もしっかりしている」「第1子のときは会社が6週間、有給の育休をくれた。第2子は1年間の育休を取っている」など「取得した」と答えた家庭に共通しているのは「会社が取得を促し、職場にも取るのが当然という雰囲気があった」ということであったとしている。

しかし、現状では「育休を取る選択肢はない」「取ることは可能だが、取りにくい職場だと感じる」と答えた人が圧倒的多数に。合わせると74.9%と7割超えに。

会社に育休の制度がない、またはないに等しいと感じる人は550人、全体の37.2%で、「育休どころか有給さえも希望通りに取れない」と嘆く声も少なくなく、さらには、「後輩が取ろうとしたら「なんで取るの? 男の人が休んですることあるの?」と上司の小言があった」「社長が育児不参加タイプで、育休を必要と感じていない」など、社内全体の雰囲気が育休取得に積極的でないこともあることがうかがえた。

さらに多かったのが「経営者なので休めない」「個人事業主なので育休を取った分の収入がなくなるので無理」といったコメントも。「自営業でも育休に似たような制度が欲しい」と訴える声もあったとしている。

また育休制度はあっても、取りにくい職場だと感じる人も37.7%。その理由の多くは「人手不足」によるものと「前例がない」ことにあることがうかがえるという。

「介護施設は、人手不足で取りにくい」「周りに育休とった男性社員がいない」「今まで職場で育休を取った人がいなかった」などのコメントが多くみられたという。

その他を選んだ6.8%の人は「パパが育休をとって家にいられても困る」という妻の本音や、「本人に取る気がない」といったものでした。しかし厚生労働省による、実際にパパの育休を取った経験者へのアンケートによると「取得して良かった」と回答した人が95.5%にものぼるとのことだ。育休取得を前向きに検討しても良いといえそうとしている。

男性が育休を取得できない背景には「職場の雰囲気・環境」「上司の理解」「子育てをしていく当人たちの認識」に要因がある。国は「少子化社会対策」の一環として、男性の家事・育児参画の促進を推し進めているが、まずは社会を構成する一人一人が子育て世代に寛大となる必要がある。

【アンケート概要】
総回答数:1,477票
調査方法:インターネット
調査月:2023年4月
調査・分析:ママスタセレクト編集部
文・編集部