マイナビが、「2020年卒 マイナビ大学生のライフスタイル調査」の結果をリリースした。

本調査は今年で10回目となる。調査期間は、2018年11月26日~12月24日。2020年卒業予定の、大学生・大学院生を対象に実施。有効回答数は、4,656名だ。

5つのトピックを取り上げている。

  • 「Facebook」の利用が、男女ともに2割を切った。「Instagram」の利用は大きく増加。SNSでつながっている、友達の平均人数は300人弱。前年より約20人増えた
  • 「最も信頼度が高いメディア」は、7年連続で「新聞」。割合は33.6%で過去最低
  • 定期的なアルバイトの実施割合は、78.4%で過去最高。1カ月のアルバイト収入は平均約4万円
  • 結婚後「共働きを望む」は、女子で初の7割超。「親が共働きだから」が上昇
  • 「育児休業をとって積極的に子育てしたい」男子は、43.6%。4年連続の増加

“SNS”でつながる友達は、約300人。2年連続増加

調査ではまず、「よく利用するSNS」について聞いている。

「Instagram」と回答した学生の割合は、前年より増加した。男子は半数弱、女子は7割強に上った(男子:48.9%、前年比12.5pt増/女子:72.3%、前年比10.6pt増)。

一方、「Facebook」と回答した学生は減少。男女ともに2割を切った(男子 19.0%、前年比11.2pt減/女子 18.9%、前年比8.7pt減)。

次に、「SNSでつながっている友人・知人の数」をたずねた。

結果、全体平均は294.7人(前年比18.6人増)で、2年連続増加している。文理男女別でみると、もっとも多いのは文系女子の316.0人(前年比24.5人増)。前年比でもっとも増えたのは、理系女子280.6人(前年比39.8人増)だ。

「最も信頼度が高いメディア」は“新聞”。割合は過去最低

情報源として「最も信頼度が高いメディア」について調べた。

一番割合が高かったのは、7年連続で「新聞(33.6%、前年比3.2pt減)」だった。しかし、その割合は年々減少している。2014年卒の調査開始以来、最低の結果となった。

そのほかのメディアをみると、「インターネット(21.4%、前年比3.0pt増)」と「テレビ(19.6%、前年比5.8pt増)」が、それぞれ前年よりやや増加している。「本(雑誌、書籍など)(23.9%、前年比5.5pt減)」の割合は、減少している。

また、情報源として「最も利用しているメディア」についても質問した。

圧倒的に割合が高かったのは、「インターネット(85.3%、前年比3.1%増)」。その割合は2014年卒の調査開始以来、最高となっている。

この結果について調査を行ったマイナビでは、「インターネットは今や情報を得る上で欠かせないメディアであり、今後も引き続き利用する機会が増えることが想定される。

3年連続で『最も信頼度が高いメディア』としての全体に占める割合は増加しているものの、多数存在する『インターネット』上の情報から真偽を見抜く力がより必要になることを示唆しているともいえる。」との見解を示している。

定期的なアルバイトの実施は78.4%で過去最高。月収は平均4万円

定期的なアルバイトをしている学生の割合は、全体で78.4%(前年比2.8pt増)。3年連続の増加となった。2014年卒の調査開始以来、過去最高の数値だという。

文理男女別でみても、すべて前年より増加し過去最高を更新している。とくに理系女子における増加割合(77.2%、前年比5.6pt増)が高い。

アルバイトの就業割合が過去最高値を示したことについては、アルバイト求人市場の人手不足、昨今の有効求人倍率の増加、売り手市場といった要因が挙げられている。

また、アルバイトによる収入の1カ月平均(不定期のアルバイトも含む)は、「約4万円(3万9,562円)」となった。

文理男女別でもっとも収入が多かったのは、文系男子の「4万5,061円」だ。次いで、文系女子の「4万2,731円」。文系の方が、理系より収入が多い傾向がみられたという。

1週間に定期的なアルバイトをしている日数や、アルバイトをしている時間においても、文系が理系を上回る。収入差につながる要因として、示されている。

結婚後「共働きを望む」割合は、女子で初の7割超

調査では、「結婚後の仕事に関しての考え」について聞いている。

「夫婦共働き」を希望する割合は、男子 49.5%(前年比0.8pt増)、女子 70.8%(前年比1.3pt増)となった。男女とも、わずかに増加している。2016年卒の調査開始以来、女子の共働きを希望する割合が7割を超えたのは初めてだという。

「共働きが望ましい」と考える理由について聞くと、男子でもっとも割合の高いのは「結婚相手が仕事を続けたいならその意思を尊重したいので(25.0%、前年比2.6pt減)」。2年連続で減少している。

女子でもっとも割合が高かったのは、「仕事を続けることが生きがいになると思うから(17.8%、前年比1.6pt減)」。こちらも、わずかに減少した。

一方、男女とも「親が共働きだったので自分もそうしたいと思うから(男子:13.6%、前年比3.4pt増/女子:11.2%、前年比3.2pt増)」の割合が増加している。

同社の推測によると、共働きをする親の姿を見て育つことで、自然と同じライフスタイルを望む学生が徐々に増えてきているのだという。

「育児休業をとって積極的に子育てしたい」男子は43.6%。4年連続の増加

子育てについても、調べている。

「育児休業を取って積極的に子育てしたい」と回答した割合は、男子は43.6%(前年比4.9pt増)、女子は66.0%(前年比0.9pt増)。とくに男子で増加割合が高い。

経年の推移をみると、男子の割合は2016年卒以降、5年連続で増加。5年ぶりに4割台にのっている。男女の差は、22.4%。2014年卒の調査開始以来、最小値となった。

理由については、男女とも前年同様「子供が小さいうちはできるだけそばにいてあげたいから(男子:30.6%、前年比0.6pt増/女子:42.2%、前年比3.7pt減)」がもっとも多い。

とくに男子で「育児期間中は育児に専念したいから(25.6%、前年比5.2pt増)」を選ぶ割合が増加した。

この結果について同社では、「男性も育児に積極的に参加する姿勢が、徐々に根付き始めていることが読み取れる」としている。

<出典元>
「2020年卒マイナビ大学生のライフスタイル調査」
マイナビ