グンゼは、プラスチックフィルム事業の基幹である守山工場を、サーキュラーファクトリー®(資源循環型工場)に転換し、4月18日に竣工することを発表した。

「守山サーキュラーファクトリー®」

同工場は、太陽光や豊富な水資源をエネルギーとして活用するだけでなく、従来の「Take(資源を採掘して)」「Make(作って)」「Waste(捨てる)」という直線型システムの中で活用されることなく廃棄されていた製品や原材料などを新たな資源と捉え、廃棄物を出すことなく資源を循環させる製造の仕組みを取り入れた最先端の施設だという。

このサーキュラーファクトリーは、プラスチック廃材を出さないゼロ・エミッションを実現する工場としている。異種積層化された自社フィルムを回収し、異種分離と再生技術を確立させ、100%循環型原料の製品化を実現させていくとのことだ。

■今後の展開

グンゼはサーキュラーファクトリー竣工後、2026年までにはリサイクルセンターを設置し、従来の技術では困難であったナイロンとPET等の異種積層フィルムの商業ベースでの分離再生を行うという。これにより、本来のサーキュラーファクトリーの完成となるとしている。

プラスチックフィルム事業は、2030年を目標に「サーキュラーメーカーへの変貌」を掲げ、守山サーキュラーファクトリーをモデル工場として、培ったノウハウは海外も含めて他の生産拠点にも投入し、2030年までにはプラスチックグループ全体で廃プラゼロに取り組んでいくとのことだ。

■守山サーキュラーファクトリーの概要

所在地:滋賀県守山市森川原町163
事業内容:ラベル用収縮フィルムの製造
竣工日:2023年4月18日
延べ床面積:10,786平方メートル
構造:鉄骨造
投資予定額:9,494百万円(最終形を見据えた2027年度までの投資総額)