NECファシリティーズは、新日本科学が「メディポリス指宿」で展開する地熱発電事業において、系統連系用特高変電所の建設を受注し、2022年10月に竣工したことを発表した。
地熱発電はCO2の排出がほぼゼロと言われるクリーンなエネルギーで、天候などの自然条件によらず安定的な発電を可能とし、また発電後は熱水利用などエネルギーの多段階利用が可能といった点から、日本政府が目指す2050年のカーボンニュートラル実現に向けて拡大が期待されている。
新日本科学はメディポリス指宿において現在、1,500kwの地熱発電を高圧(6,600V)連系で実施しており、さらに新たに地熱発電所(温泉発電)625kwを建設。
今回、電力会社と系統連系を行う上で、高圧(6,600V)を特高(66,000V)に昇圧して系統連系を行う必要があり、工場の施設運営等で電力設備の構築ノウハウを豊富に有しているNECファシリティーズにて設計・施工を行うことになったという。
NECファシリティーズは、設備メンテナンスの側面での省力化、また海が近い環境のため塩害対策や雨水侵入対策、小動物侵入防止といった、施設運営の安定稼働にも配慮した設備を構築したとのことだ。
地球温暖化にむけた対策として、「カーボンニュートラル」を意識した企業活動が求められる中、地球に優しい自然環境を活かしたエネルギー創出の取り組みは、今後活性化する事が予想される。
NECファシリティーズは今後、新日本科学で検討される地熱発電所の対応や日本国内の利用者への展開を視野に、より効率的な電力設備の実現に貢献していくとのことだ。