NTTエレクトロニクスは、同社が世界のシステム/モジュールメーカー向けに提供する毎秒100Gビット超(100G+)の超高速コヒーレントDSP製品ポートフォリオをさらに強化するため、アナログ半導体集積回路(IC)への戦略的投資を実施したことを発表した。
なお、新たに「fJscaler」を、高速かつ高性能のICを設計するファブレスの半導体ベンダとして、NTTエレクトロニクスがその大部分を保有する新子会社とするとのことだ。
「fJscaler」は、光通信の物理層デバイスの鍵を握るアナログICをデータセンター市場に供給しており、fJscalerは、100-400G ZR/ZR+市場向けのリニアドライバおよびTIA製品を販売するとともに、次世代のコヒーレント光通信などの成長市場に寄与すべく、ロードマップに沿った製品開発に取り組むとしている。
コヒーレント光通信あるいはPAM4などの直接変調・強度検出による光通信などの市場向けに、キーデバイスを提供し、モジュールや伝送装置を製造する異なるベンダ間における対向接続運用にも貢献するとのことだ。
NTTエレクトロニクスのグローバル戦略担当取締役の石田修氏は、「NTTエレクトロニクスの100G超コヒーレント光通信向け光電融合デバイスのロードマップの着実な遂行に向けて、fJscalerは必要不可欠で戦略的にも重要であり、NTTエレクトロニクスの光電融合デバイスの市場投入までの時間を短縮し、性能的にも付加価値の高いソリューションの提供が可能となります。
また、fJscalerが、そのアナログICを他社の光通信デバイス向けにも販売することで、スケールメリットをもたらしてくれることも期待しています。」と述べた。
また、fJscaler CEOのJan Filip氏は、「1Gから現在の400Gリニアコヒーレント光学に至るまで十億個超のICを製造してきた我々の経験豊富なチームにとって、本日はエキサイティングな新局面を迎えました。
我々はICの設計/開発/製造を網羅する事業チームで、米国を足場に、NTTエレクトロニクスや他顧客に向けて時代の先端を行くビジネス機会をもたらします。このチームが多年にわたり築いてきたNTTエレクトロニクスとの価値ある連携関係を、今後も継続し強化していくことをお約束します。」と述べている。