SaaS型の複業マッチングプラットフォーム「複業クラウド」を展開するAnother worksは、2022年10月12日、米国シリコンバレーのペガサス・テック・ベンチャーズ、みずほキャピタル、QRインベストメント、大分ベンチャーキャピタルおよび個人投資家の柳田 将司氏、梅田 裕真氏、鈴木 達哉氏などを引受先とする第三者割当増資を実施し、総額約4.6億円を資金調達したと発表した。

今後は調達した資金をもとに、グローバル展開も見据え、新規事業開発/マーケティング/採用活動を強化し、誰もが複業で挑戦できる世界を目指すとしている。

Another works、総額約4.6億円の資金調達を実施 「複業」を通じて誰もが挑戦できる世界へ

資金調達に至った背景

2018年に厚生労働省がモデル就業規則を改訂したことや、コロナ禍をきっかけとしたリモートワークの浸透により、複業を解禁する企業や複業を検討している個人が増加している。

政府の後押しもあり、今後はさらに複業市場が活性化することが予測されるとのことだ。

Another worksは、複業したい人と企業をマッチングするプラットフォーム「複業クラウド」を提供している。サービスリリースから約3年で累計導入数1,000(社/団体/地方自治体)、累計登録タレント数40,000名を突破。

また、ARRは直近2年間の同期間比で約3倍となり、急成長しているという。そこで今回、グローバル展開を見据えた事業戦略や地方創生、SDGsに関する取り組みに期待してもらい、資金調達に至ったとのことだ。

Another worksが解決する社会課題と今後の展開

Another worksでは、金銭報酬を主な目的としている「副業」ではなく、スキルアップしたい/地域に貢献したいという経験報酬や感情報酬をも含めた、複数の目的を持つ「複業」の社会実装を目指しているという。

大きく環境を変えずに挑戦することができる「複業」を世の中の当たり前にすることで、挑戦する全ての人の機会を最大化。また、Another worksでは主に下記の2つの社会課題を解決しているという。

①人材業界における社会課題
人材紹介や求人広告、人材派遣を含む人材業界では、第三者の意思が入り、資金力のある企業ほど優秀な人材を採用しやすい仕組みであるため、個人と企業の最適かつ平等なマッチングができないという課題がある。そこでAnother worksでは、成約手数料無料で複業したい人と企業が自由にマッチングできるプラットフォーム「複業クラウド」を提供しているとのことだ。

②地方創生やSDGsなどの社会課題
民間企業では当たり前になりつつある複業人材登用を、自治体/スポーツチーム/教育機関などあらゆるステークホルダーとも連携し、支援している。
「複業クラウドfor Series」として、自治体向けには複業クラウド for Publicを、スポーツチーム向けには複業クラウド for Sportを、教育機関向けには複業クラウド for Academyを提供している。

Another works、総額約4.6億円の資金調達を実施 「複業」を通じて誰もが挑戦できる世界へ

今後は調達した資金をもとに、グローバル展開を見据え、新規事業開発/マーケティング/採用活動を強化。複業のリーディングカンパニーとして、地方創生やSDGsに貢献しながら、複業の社会実装を目指すとのことだ。

新規事業開発/マーケティング/採用活動に注力

調達資金の主な使途は、以下。

①新規/海外事業開発
「複業クラウドfor Series」を拡張させるための新規事業開発に投資。特に、全国47都道府県での自治体連携の拡大や、グローバル展開を見据えた海外事業開発に注力。また、年内にはスタートアップ向けのプランを新たに開始する予定であるとのことだ。

②マーケティング強化
既存サービス「複業クラウド」をさらに強化するため、マーケティング強化や技術投資を行っていくという。

③人材の採用
同社のビジョン「挑戦する全ての人の機会を最大化する」に共感する人の採用を全職種で強化し、パーパス経営による組織作りに注力していくとのことだ。