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次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を使用した大型船舶「豊王丸」、静岡県清水港で実証試験航海開始 燃料燃焼時に排出するCO2を最大2割削減

川崎近海汽船とユーグレナと鈴与商事は、静岡県清水港において、川崎近海汽船が保有・運航するRORO船(※)「豊王丸」に、ユーグレナが販売する次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を使用し、実証試験航海を開始したと発表した。

「豊王丸」、次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」の実証試験航海開始

ユーグレナの「サステオ」は、バイオマス(生物資源)を原料とし、船舶の主燃料である重油と混焼ができ、内燃機関を変更せずに使用が可能。

また、このバイオ燃料は、燃焼段階ではCO2を排出するが、バイオマス原料が成長過程で光合成によってCO2を吸収するため、使用した際のCO2の排出量が実質的にはプラスマイナスゼロとなるカーボンニュートラルの実現に貢献すると期待されているという。

このような状況に鑑み、今回の実証試験航海においては、「豊王丸」の寄港地である大分港および清水港での岸壁停泊中に、これまでの重油を使用せず「サステオ」のみを代替使用し、通常業務に支障がないことを検証するとのことだ。

なお、岸壁停泊中の「豊王丸」は、カーボンニュートラルの概念から燃料燃焼時に排出するCO2を最大2割程度削減できる見込みとしている。

「豊王丸」への給油を担当した鈴与商事は、2021年7月から同社の宅配水配送車両で「サステオ」の使用を開始、2022年3月には鈴与グループで航空事業を営むフジドリームエアラインズの航空機へ「サステオ(SAF)」の給油を実施したという。

今回、清水港での船舶向け補油によって、バイオ燃料の供給体制に関する知見を更に深め、モビリティ領域における環境負荷低減に貢献するとともに、持続可能な社会の実現を目指すとのことだ。

※ 国内の海上長距離幹線輸送のための大型船舶。一般のフェリーと同様にトラックやトレーラー、建設車両などをランプウエイからそのまま乗下船(ROLL ON/ROLL OFF)する仕組みとなっており、旅客は運ばず貨物車両輸送に特化したもの。

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