天井の高さまである室内ドア「フルハイトドア®」の製造・販売を行う神谷コーポレーション湘南は、5年前からペーパーレスを推進し、当時と比較して事務文書の量を年間100,000枚以上削減していることを発表した。
ペーパーレス化は、国として推進している政策で、1998年には「電子帳簿保存法」、2005 年には「e-文書法」が施行され、森林保護や温暖化対策といった環境保全やSDGsの観点からも重要視されている。
また、ペーパーレス化は業務効率改善やコスト削減、セキュリティ強化、オフィスの省スペース化など、企業側にもメリットがある。
建材業界は、建築図面や仕様書・見積書など、もともと多くの紙文書が存在する業界だが、同社はいち早くペーパーレスに目を向け取り組んできたという。
そのきっかけの1つとなったのが、2014年に利用者(工務店)が自動で見積を作成できるWEBシステム「カムイ」の開発。
リリース当初はさほど浸透していなかったカムイが2016年に本格的に稼働したことでペーパーレス化の成果が目に見えて表れてきたとし、2020年にはテレワークを本格導入したことで一気に労務管理のDX化を図り、紙の使用量が激減したとのことだ。
なお、同社がペーパーレス化のために行った内容は以下の通り。
●2016年:紙の物件ファイル(見積書や図面などその物件にかかわる資料)を廃止
●2018年:紙で保管していた2016年以前の物件情報をデータ移行、段ボール459箱分の紙ファイルを廃棄
●2020年:タイムカードのデジタル化
●2020年:経費精算のデジタル化
●2020年:人事管理のデジタル化
●2021年:稟議書のデジタルで
●2022年:グループウェア導入により、紙文書での社内通知を全廃
このような取り組みを行ってきた結果、2016年以降年間約100,000枚の紙を削減することに成功。
2022年9月には社内システム部門の統合を行いさらなる効率化を目指すとし、10月には事務所の完全フリーアドレス化が完了予定。同社は、社員の働き方含め、今後もDX化を積極的に推進していくとのことだ。