株式会社博報堂、株式会社博報堂DYメディアパートナーズ、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社(以下、DAC)の3社横断の戦略組織「HAKUHODO DX_UNITED」は8月29日、AI・データサイエンスを用いてマーケティングの課題を解決する専門チーム「Data Science Boutique™(データサイエンスブティック)」を発足したことを発表した。

近年、デジタル化が進み、大量な生活者データが蓄積され、それに伴いマーケティングのあり方も変化している。大量の生活者データにAI・データサイエンスを掛け合わせることで、生活者の心理や行動の理解を深め、数理的なマーケティングにもとづく意思決定、行動予測にもとづく施策の展開などが実現できるようになってきている。

ただ、企業によってマーケティングにおける課題やデータの環境は異なるため、それらを理解し、最適なAI・データサイエンスとは何かを考えることが、より高度な「マーケティングの次世代化」の実現に繋がる。

今回、発足した横断型の専門チーム「Data Science Boutique™」は、企業のマーケティングパートナーとして、博報堂がこれまで培ってきたマーケティング知見と、さまざまな研究やクライアント支援を通じて得たAI・データサイエンス知見という、2つの強みの融合を目指して組成された。

「Data Science Boutique™」とは


「Data Science Boutique™」は、クライアント企業のマーケティング課題やデータ環境を深く理解し、オーダーメイドのAI・データサイエンスを提供することで、マーケティングの次世代化を支援するという。

  • マーケティングスキルとAI・データサイエンススキルを持つ高度専門人材で構成
  • 複数のスキルを持つ専門人材が一体となってチーム組織し、クライアント企業のマーケティング課題把握、データ分析、戦略立案からAIモデル実装、施策実施までをワンストップでサービス提供

また「Data Science Boutique™」は、博報堂が2022年8月に資本業務提携を発表した株式会社Laboro.AIとも提携し、サービス提供体制の構築とソリューション開発を共同で推進する。AIの開発およびAIの導入・活用に関わるコンサルティング事業に強みを持つLaboro.AIと提携することで、各クライアント企業が持つマーケティング課題に対して、オーダーメイドのAIによる解決力を強化する予定だ。

第一弾の共同プロジェクトとして、通信販売型のクライアント企業で、離脱客予想モデルのプロトタイプ構築と精度検証PoC(概念実証)を実施した。既存顧客のうち、サービスの利用をやめてしまいそうな顧客をAIで高精度に予測できるため、顧客一人ひとりに合わせたアプローチが可能となり、より高度なCRMにつながっている。

今後は、クライアント企業ごとにオーダーメイドしたAIによる課題解決プロジェクトの取り組みに加えて、独自のソリューション開発にも力を入れるなど、マーケティングの次世代化を推進するサービスを提供する予定。さらに、マーケティング領域を超え、企業のバリューチェーンの各領域でのAIコンサルティング・実装など、サービスの領域拡大も目指すという。

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