ウブンは、消費者のコロナ禍前後でのAmazon利用状況の調査をインターネットリサーチにて実施し、結果を公表した。

消費者のコロナ禍前後でのAmazon利用状況の調査

同調査では、Amazonを1回以上利用したことのある15〜70歳の男女を対象に調査し、「年齢別」「男女別」「地域別」で分析。調査の結果、年齢や性別によっても購入するものの傾向が異なることがわかり、また、地域別でも意外な結果が見られたとのことだ。

コロナ禍前後でAmazonの購入頻度、月2~3回に増加

コロナ禍前は、Amazonを利用する人の中で2〜3か月に1回程度Amazonを利用する人が最も多かったが、コロナ禍以降は月に1回Amazonを利用する人が最多となった。全体的にコロナ禍によってAmazonの利用頻度は増加している。

一方で、コロナ禍前後でのひと月あたりのAmazonでの購入金額はあまり変化がなく、1,000円未満は微増し5,001〜10,000円は微減していた。

コロナ禍以降価格帯が他の商品より比較的安価な日用品を購入する人が増えたことが要因ではないかと同社は考察している。

【左】コロナ禍前後での購入頻度の変化【右】コロナ禍前後でのひと月あたりのAmazonでの購入金額はあまり変化

コロナで利用頻度が増加した人は10~30代の若い世代

10代~30代の若い世代において、コロナ前と比較して利用頻度が増加したユーザーが20%以上と他の年代と比較して高い結果となった。中でも10代の利用頻度増加が30.6%と最も多い結果に。

コロナ前と比較した年代別の利用頻度

コロナ禍以降、Z世代が積極的にAmazonで化粧品を購入

年齢別の調査から、15〜29歳の若年層が他の年代に比べてコロナ禍になってから化粧品を購入する傾向が出たが、近年はSNSによる化粧品レビューの投稿も増え、PR案件などで投稿に購入先のAmazonや他ECサイトのリンクが掲載されている事例などもあり、コロナ禍による「外出制限」が増えたことでSNS×ECの消費者行動は加速したと考えられるという。

また、全年代においてコロナ禍以降、日用品をAmazonで購入するようになった結果も出ており、「外出制限」によってこれまで実店舗で購入していたものをEC(Amazon)で購入するようになったという消費者行動の変化が起きている。

Amazonはプライム会員になることで送料無料・翌日配送のサービスを受けることができるため、日用品を購入する際に便利なECサイトとして利用されているのではないかと同社は考察している。

Amazon利用頻度も購入金額も男性の方が多い

男女別の調査からは、男性の方が家電、スポーツ・アウトドア用品、ガジェット・PC関連用品をよく購入する傾向が出ている。

特にガジェット・PC関連用品については、女性が女性全体の8.6%の購入に対し、男性は男性全体の15.0%が購入したことがあると、女性の倍近い割合となった。

また、ひと月あたりのAmazon購入金額についても男性の方が高くなる傾向となっている。これは女性が日用品や化粧品を購入する割合が高いのに対し、男性は価格帯が高くなりがちな家電、ガジェット・PC関連用品を購入する割合が高いことが要因と考えられるとしている。

【左】男女別のAmazonで購入したもの【右】ひと月あたりのAmazon購入金額

地方ではアパレルやペット用品がよく購入される?

主要都市(東京、名古屋、大阪、福岡)では化粧品、アパレル、ベビー・ペット用品などはコロナ禍でもAmazonで購入しないユーザーが多い傾向であったが、地方ではその割合が少なくコロナ禍になってもAmazonで購入しないもので「特にない」が40%と多い傾向が出ていた。

地方のほうが主要都市に比べて、Amazon(EC)で様々なものを購入するユーザーが多く実店舗で購入できないものをAmazon(EC)で購入する人が多いと考えられる。

Amazonで購入しないもの

また、主要都市よりも地方の人が、アパレルやペット用品をAmazonで購入している割合が多い傾向が出ている。地方では近隣に店舗が少なく、コロナによる行動規制も重なったことで、アパレルやペット用品においてもECを利用するユーザーが増えたことが想定されるとのことだ。

地域別コロナ禍になってから購入するようになったもの

地方では20%以上のユーザーが2022年になってもAmazonの利用頻度が増加

2022年になってから、Amazonの利用頻度が減少した人は5%程度となった。多くのユーザーが利用頻度に変化はなく、Amazonを利用し続けていた。

なお、利用頻度が増加したユーザーは20%前後で、主要都市より地方の人がその割合が多い結果に。コロナ禍直後でAmazonの利用頻度が増加した以降も、Amazon(EC)での買い物が定着化しており、地方ではその利便性に魅力を感じている人が多いのではないかと同社は考察している。

【調査概要】
・調査対象:Amazonを1回以上利用したことのある15歳~70歳の男女
・調査期間:2022年7月11日~7月14日
・調査方法:インターネット調査
・調査地域:日本全国
・有効回答数:1,000サンプル(有効回答から1,000サンプルを抽出)
・協力調査機関:株式会社ジャストシステム

<参考>
ウブン『消費者のコロナ禍前後でのAmazon利用状況の調査