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リクルートは、くまモンを活用した地域づくりを目指す熊本県と、くまモンランド化構想のための地域・観光振興の推進に関する包括連携協定を締結したと発表した。
同協定に基づき、リクルートは熊本県と協働で、各地の地域・観光戦略、戦術策定の基盤となる「人流/金流データプラットフォーム構築」に取り組み、観光DXを推進するという。
そこから導かれる地域・観光戦略および戦術を実行し、熊本県の認知度向上に寄与してきたくまモンと共に、熊本県として統一感、一体感のある地域行政施策を推進する実証事業をスタートするとのことだ。
リクルートの旅行事業が特定地域に対して、その地域に関する会計データや宿泊実態統計情報などを提供するのは、2021年11月の山梨県富士吉田市、12月の新潟県妙高市、2022年3月の神奈川県箱根町に続いて4例目、都道府県との締結は初となる。
■取り組みの目的
熊本県は今年度から、県全体がくまモンの魅力あふれる場所となり、世界中からヒト・モノ・企業が集まる地域『くまモンランド』の構築を進めており、新型コロナウイルス感染症の拡大や度重なる災害により疲弊した地域の活性化はもとより、くまモン自身の更なるブランド力向上につなげていく予定とのことだ。
■取り組みの概要
リクルートは、熊本県と共に、県内各地でおよそ3か年にわたり「くまモンタウン」実現に向け、大きく2つの取り組みを実行していくという。
・くまモンと共に熊本県の食・宿泊・現地体験プログラムの磨き上げ
・人流/金流データの把握、分析と県施策への活用
【期待する効果】
・地域全体:くまモンをフックに地域経済の活性化。
・旅行者:熊本ならでは、熊本らしさを存分に享受できる体験価値の向上。
・地域内事業者:売上/利益率の向上および、旅行者動向等のデータ利活用による事業戦略/戦術の最適化。
■具体的な取り組み内容
初年度となる2022年度は、先の豪雨被害を受けた人吉エリアを対象とし、リクルートが提供する業務・経営支援サービス「Air ビジネスツールズ」(ABT)を希望事業者に導入、また、食・宿泊・現地体験プログラムの開発・見直しを事業化。
その後、リクルート側は同社が保有している宿泊実態統計データなどを提供。翌年度以降も対象エリアを順次拡大し、県内全域での「人流/金流データプラットフォーム構築」を目指すとしている。
①リクルートの旅行商品開発知見を提供し、地域内事業者の食・宿泊・現地体験プログラムの磨き上げおよび販売支援を行い、くまモンを冠した地域・旅行商品の造成、更なる認知度向上、売上拡大を図る。
②リクルートが提供する業務・経営支援サービス「Air ビジネスツールズ」により、地域内事業者のキャッシュレス化の促進を中心としたデジタル消費基盤の構築を図る。
③リクルート保有の各種データを提供し、エリア内の来場観光客数/宿泊/決済などのデータをできる限り可視化。消費促進につながる打ち手につなげていくための基礎分析を行う。
なお、熊本県には、利用者個人が特定できないような形式でデータを提供するという。
▼熊本県内における宿泊実態統計情報
「予約者属性(性別年代)」「グループサイズ」「人泊数推移」「人泊など年度変化」「宿泊単価」「シングル率(ビジネス)」「平均部屋単価」「予約リードタイム」など
▼熊本県内における観光スポット・宿泊施設・飲食店舗などクチコミ実態統計情報
「性別年代」「クチコミ評価別の統計」「クチコミ内容」
▼熊本県内における金流データ情報
「小売(土産物店)」「飲食店(レストラン/居酒屋)」「宿泊事業者(ホテル/旅館)等の業種データ」「決済日および決済額」など、「Air ビジネスツールズ」による決済統計情報