小売業界のDXを推進するフェズは、「Urumo Ads」を活用しFacebook・Instagramで行ったデジタル広告に対し、各メディアで広告接触したユーザーの認知効果から購買効果までを一気通貫で分析可能とする機能を提供開始したと発表した。
フェズが提供するリテールプラットフォーム「Urumo」とMetaが提供するソリューションである「ブランド+オフラインコンバージョンリフト」を活用することでこれらの分析を実現するという。
フェズが提供する「Urumo」は、ID-POSなどの購買データや店頭データなどを管理・分析するリテールプラットフォーム。フェズは、複数の小売事業者と連携しているため、約1億ID分のID-POSデータをマーケティング支援のために活用しているという。(※1)
Metaが提供している施策の純増成果を計測するリフトテストは、態度変容だけでなく購買データを活用すると店頭購入への貢献を可視化。リフトテストは実験計画法を用いて、広告接触/非接触以外は全く同じ環境である利用者から得られる成果の差異を検証する方法とのことだ。
「Urumo」とFacebook、Instagram各メディアがデータ連携し、「ブランド+オフラインコンバージョンリフト」を活用することで広告接触者のブランドリフト値の計測・分析に加え、実店舗での購買動向や売上実績までを一気通貫で計測・分析することが新たに可能となったという。
これらの分析については、フェズが提供する日用消費財メーカー向け広告ソリューション「Urumo Ads」(購買データや位置情報データを活用し、最適なターゲティング設計や広告配信、その広告施策が実店舗で来店や購買に繋がったかを効果検証できるソリューション)にて実施する広告施策が対象となるとしている。
すでに、マーケティングキャンペーンの分析強化を目的とし、コーセーのスキンケアブランド「雪肌精」にて、同ソリューションの導入が決定しているとのことだ。
また、ブランドリフト値に加え、オフラインコンバージョンリフト値の計測・分析が可能になったことで、実施したキャンペーンの認知効果と購買効果が相関で把握可能に。これにより、継続的にキャンペーンを行い効果計測・分析をすることで、購買可能性が高まる潜在顧客層の想定も可能となるという。
その結果、顧客の商品認知度、商品理解度ごとで実施すべきキャンペーンを実行でき、中長期的には購買行動に繋がる施策を解明することも可能となるとのことだ。
※1 フェズが連携するID-POSデータなどの購買データは、各小売事業者より許諾を得た際に利用が可能とのこと。データ数は2022年3月時点。
※2 「Online Merges with Offline」の略称。オンラインとオフラインのデータを融合させ、顧客体験を最大化するマーケティング概念。