ファミリーマートとデジタルサイネージ・メディア「FamilyMartVision」を運営しているゲート・ワンは、ファミリーマート店舗の店内に設置するデジタルサイネージが、全国34都道府県、合計3,000店へ設置が完了したと発表した。
今後、2023年度中に設置可能な全店へのサイネージ設置を目指し、ファミリーマート店舗に来店する利用客へ今までにない店舗体験を提供していくとしている。
■デジタルサイネージなどの店頭メディアを活用した広告事業への参入背景と狙い
近年リアルとデジタルの垣根を超えたマーケティング施策の重要性が高まっている。
米国では、新たな潮流として、大手小売業者がデジタルサイネージなどの店頭メディアを活用した広告事業を立ち上げ、収益多角化を実現。また、国内においても消費者のメディア利用形態が多様化する中で、屋外広告や交通広告など、デジタルサイネージを用いた効果的なマーケティング手法が増加している。
ファミリーマートは、全国に約16,600店あり、1日約1,500万人の老若男女さまざまな利用客が来店する。今回の3,000店への設置完了により、1週間で約1,900万人に接触可能なメディアとなるとのことだ。
■配信コンテンツと効果
店舗で配信するコンテンツは、広告だけでなく、ニュースやクイズ、アート、ミュージックビデオ、お笑いコンテンツなどさまざまな情報を含み、店舗が情報発信拠点(メディア)となった、新たな店舗体験を提供していくという。
また、特殊詐欺防止のお知らせや、東海地方のメーカーとコラボした弁当とサンドイッチのオリジナル商品の紹介を東海地方限定で配信するなど、各種地域に根差した情報を地域ごとに出し分けることで、地域社会に貢献できる情報発信にも取り組んでいくとのことだ。
これまでに設置した店舗においては、デジタルサイネージで広告を配信したことで、該当商品の店舗での売り上げが平均して2割以上アップするなど、店舗の収益に寄与するだけなく、設置店舗にはデジタルサイネージの設置料が入るため、店舗の新たな収益源としても期待されているという。
ファミリーマートおよびゲート・ワンは、全国約16,600店の店舗網および1日約1,500万人が訪れる顧客基盤を活用した新たなメディア事業を構築し、店頭を最大限に活用し利用客にとって有益な情報を発信することで来店時の顧客体験を向上させ、加盟店収益の向上に繋げていくとしている。