メルカリは、インド共和国(以下、インド)のベンガルール市に技術開発拠点「Mercari India Private Limited(仮称)」(以下、インド開発拠点)を設立することを決定したと発表した。

なお、インド開発拠点の設立は2022年6月頃を予定している。

■インド開発拠点について

インド開発拠点は2022年6月頃にベンガルール市に現地法人を設立し、2022年夏を目処に同市内のIT工業団地(テックパーク)にオフィスを開設予定。

インド開発拠点では、ソフトウェアエンジニアをはじめとした技術系人材を中心に、メルカリの日本国内事業の開発に携わっていくほか、メルカリUS事業の開発にも携わる予定であるとのことだ。

さらに、リモート/出社の有無など柔軟に選択することができる「ハイブリッド型ワークスタイル」の導入など、これまでのメルカリの知見を活かした、多様な人材が活躍できる環境づくりにも取り組んでいくとしている。

なお、インド開発拠点設立による、当期業績に与える影響は軽微であるとしている。

【インド開発拠点概要】

会社名:Mercari India Private Limited(仮称)
所在地:インド共和国ベンガルール市
設立日:2022年6月(予定)
資本金:30百万ルピー(予定)
事業内容:インターネットサービス開発
取締役の役職・氏名:
・取締役 Managing Director:若狹 建
・取締役 Head of Engineering:モハン・バットカル
・取締役 Head of Corporate:野崎 純一

■インド開発拠点設立の背景

日本国内のIT市場は、2030年には人材が最大で約79万人不足することが試算されている。新型コロナウイルス感染拡大の影響でIT需要が拡大しているなか、今後、海外の技術系人材を含めた多様な人材の活用がより一層重要であるとのことだ。

特にインドの技術系人材の活用においては、第14回日印年次首脳会談が行われた際に公表された日印首脳共同声明でも、日本企業におけるインドの高度技術系人材の就労や連携を通じたデジタル経済の強化への期待が示されているという。

メルカリは2013年の創業以来、「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」というミッションを掲げ、個々の多様な経験や視点を尊重した世界的に競争力のあるチームづくりを目指し、2017年より海外採用を本格的に実施してきた。

なかでもインドは、工学系の学生が毎年約150万人卒業しており、優秀な技術系人材が数多く集まることから、2018年にはインド工科大学の卒業生を29名採用するなど、積極的な採用活動を行ってきたとのことだ。

その結果、現在東京オフィスのエンジニアリング組織の約50%が日本国籍以外の社員で構成されており、社内におけるダイバーシティも加速している。

その一方で、メルカリではフリマアプリ「メルカリ」、「メルカリUS」、スマホ決済サービス「メルペイ」の基幹事業に加えて、昨年よりEコマースプラットフォーム「メルカリShops」の開始、暗号資産・ブロックチェーン事業を行うメルコインの設立、物流サービス事業を担うメルロジの設立を行うなど新規事業展開も加速しており、ミッションの実現に向けて、さらなる技術系人材への投資を行っていきたい考えであるという。

また、今後のさらなるグローバル展開も見据え、メルカリが「グローバルテックカンパニー」へと成長するために、多様な視点を取り入れた、組織づくりが必要不可欠であるとのことだ。

今回、インド開発拠点を設立し、日本とインドを横断した国際的な躍進を支える組織づくりを行うことで、「グローバルテックカンパニー」の実現に向けたメルカリの成長を加速していくとしている。

なお、インド開発拠点では採用を強化している。