KADOKAWAは、2022年7月1日を効力発生日として、同社の連結子会社である角川大映スタジオ(以下、大映スタジオ)の事業のうち、プロダクション事業を吸収分割の方法により同社へ承継することを本日決定したと発表した。

大映スタジオは、実写映像制作に係る劇場映画、テレビドラマ、各種映像作品の企画や制作を担うプロダクション事業および撮影・編集スタジオの運営や美術製作等を担うスタジオ事業を行ってきたとのことだ。

このうち、プロダクション事業を、映像作品の企画、配給宣伝、配信、ビデオ化などを展開する同社へ集約し、一気通貫の実写映像IP創出体制を構築するという。

市場の変化にもいち早く対応できることを目指し、以下の強化に一層力をいれていくとしている。

・企画から制作までをワンストップで担うことでの訴求力、営業力の向上
・企画と制作両方の知見をもった映像プロデューサーの育成

同社は常に多角的なIP創出力の強化を模索しており、今後は、同社が上記プロセスを担うことにより、市場の変化に即応した実写映像IPの創出力向上にさらに注力し、同社グループ全体の成長を目指していくとのことだ。

なお、事業の吸収分割の詳細については以下の通り。

◆同吸収分割の要旨

(1)同吸収分割の日程
吸収分割契約承認取締役会決議日:2022年4月28日
吸収分割契約締結日:2022年4月28日
吸収分割予定日(効力発生日):2022年7月1日(予定)

(2)同吸収分割の方式
大映スタジオを吸収分割会社とし、同社を吸収分割承継会社とする吸収分割。

(3)同吸収分割に係る割当の内容
同吸収分割は、同社と同社100%子会社との間で行われるため、当該吸収分割に際して、同社から大映スタジオへの株式の割当てその他対価の交付はない。

(4)同吸収分割に伴う新株予約権および新株予約権付社債に関する取扱い
該当事項はない。

(5)同吸収分割により増減する資本金
同吸収分割による同社の資本金の変更はない。

(6)承継会社が承継する権利義務
同社は、同吸収分割により、当該吸収分割の効力発生日における大映スタジオの事業のうち、プロダクション事業に関して有する権利義務を承継するという。

(7)債務履行の見込み
吸収分割会社である大映スタジオおよび吸収分割承継会社である同社は、効力発生日以降に到来する履行の見込みについて問題がないものと判断しているという。

◆吸収分割する事業部門の概要

(1)吸収分割する部門の事業内容
大映スタジオのプロダクション事業

(2)吸収分割する部門の経営成績(2021年3月期実績)
売上高1,616百万円

(3)吸収分割する資産、負債および純資産の項目および金額
資産:37百万円
負債:22百万円
純資産:16百万円

◆同吸収分割後の状況

同吸収分割による吸収分割会社である大映スタジオおよび吸収分割承継会社である同社の商号、本店所在地、代表者の役職・氏名、事業内容、資本金および決算期に変更はない。

◆今後の見通し

同吸収分割は、同社と同社100%子会社との間で行われるため、当該吸収分割に伴う同社連結業績に与える影響はないとのことだ。