イケアは、ロシアとベラルーシでの事業を一時停止すると発表した。
現在のウクライナ情勢は悲劇的であり、同社は影響を受けた多くの人々に心を寄せるとともに、深く憂慮しているという。Inter IKEAグループとIngkaグループでは、事態発生時からイケアのコワーカーとその家族の身の安全と安心の確保のために直ちに行動を起こし、現在も継続している。
この情勢は大きな人的影響を及ぼしているとともに、サプライチェーンや取引状況にも深刻な混乱をもたらしており、そのためイケア(Inter IKEAグループとIngka グループ)では以下のようにロシアでの事業を一時的に停止することを決定したとのことだ。
●ロシアとベラルーシからの輸出入をすべて一時停止する。
●ロシアにおけるIKEA Industryの生産業務をすべて一時停止する。これは、すべてのサブサプライヤーからこれらの部門への納入が一時停止されることも意味する。
●ロシアにおけるすべてのIKEA Retail事業を一時停止する。ただし、ロシアの多くの人々が食品や食料品、薬局などの生活必需品を入手できるよう、ショッピングセンターのMEGAは引き続き営業する。
これらの決定は、15,000人のイケアのコワーカーに直接影響を及ぼすことになるが、イケアは長期的に希望を持って、影響を受ける地域のコワーカーの当面の雇用と収入の安定を確保し、彼らとその家族に支援を提供するという。
イケアではすでに定評ある人道支援団体とともに全社を上げて、最も必要とされている地域で被災者を緊急支援する取り組みを始めている。
Ingka Foundationが出資するIKEA Foundationは3月3日(日本時間)、ウクライナから強制的に避難させられた人びとへの人道支援として、2,000万ユーロを寄付することを発表。
これは、今回のウクライナ侵攻を受けて、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が、ウクライナで影響を受けた人々の支援・保護活動を拡大する緊急の呼びかけに応えたものであるとのことだ。
また、Inter IKEAグループとIngkaグループは、現地で活動するUNHCRやセーブ・ザ・チルドレンなどの団体に、製品などの支援を行うために、それぞれ1,000万ユーロを提供。
ウクライナの情勢は極めて危機的で流動的な状況であるという。
イケアの各グループ会社は、一刻も早く平和で安全な世界が戻ることを願い、人々の安全と安心を最優先にして、この現実を乗り越えていくことに専心しているとのことだ。