NVIDIAは、ゲーマーとクリエイターにとっての究極のプラットフォームの新たな方向性を示すとともに、ゲーミング用Studio GeForce®をベースにしたノートPCのデザイン、ならびにデスクトップおよびノートPC用のGeForce RTX® GPUと最新テクノロジを発表した。

また、RTX加速された新コンテンツであるGeForce NOW™クラウドゲーミングとNVIDIA Studioの拡大、ならびにクリエイター向けNVIDIA Omniverse™のローンチについての発表も。

NVIDIAのコンシューマープロダクト担当シニアバイスプレジデントであるジェフ・フィッシャー(Jeff Fisher)氏は、次のように述べている。

「GeForce RTXはゲーミングの世界を変え、デジタル世界を大きく拡大させています。本日の発表により、ゲーマーおよびクリエイターにとっての究極のプラットフォームである、GeForceの地位がさらに強化されます。GeForce NOWは、数十億人のゲーマーにリーチするためのプラットフォームとして、成長を続けています」

160以上の新ノートPCがGeForce RTXを搭載

世界の大手メーカーが、画期的なNVIDIA Ampereアーキテクチャをベースにした、160以上のゲーミング用StudioノートPCをマーケットに投入し始めているという。

これらのノートPCには、レイトレーシング向けの第2世代のRTコア、ならびにDLSSおよびAI向けの第3世代のTensorコアが搭載されており、これまででもっとも薄く、軽量で、パワフルなノートPCとなっているとのことだ。

最新世代のCPUを搭載した、これらのノートPCは、デュアルスクリーンやイーゼル、コンバーチブル、ならびに14インチのスクリーンといった多様な特色を備えており、その多くがG-SYNC®と1440pのディスプレイを実装。

新たなレベルの性能をもたらす、RTX 3080 TiとRTX 3070

NVIDIAがGeForce RTX 3080 TiノートPC用GPUをローンチしたのに伴い、フラッグシップである80TiクラスGPUが初めてノートPCに実装されるように。

ノートPCに搭載されるものでは最速の16GBのGDDR6メモリを備えたRTX 3080 Tiは、デスクトップ向けNVIDIA TITAN RTX™を上回る性能を実現。RTX 3080 Ti搭載ノートPCの価格は、2,499ドルからとなっている。

新しいGeForce RTX 3070TiはRTX 2070 SUPERを最大で70%上回る速度であり、1440pの解像度で毎秒100フレームの処理を行うことができ、RTX 3070Ti搭載ノートPCの価格は、1,499ドルから。

上記の新GPUを搭載したノートPCは、2月1日より発売される予定であるとのことだ。

さらに、NVIDIAは、数年前の初登場以来、ノートPCの性能に革命をもたらしてきた、Max-Qテクノロジの第4世代を発表。

その新機能としては、CPU Optimizer、Rapid Core ScalingおよびBattery Boost 2.0などがあり、これらによって、効率性、性能およびバッテリー寿命を改善させることができる。

新しいNVIDIA StudioノートPCとアプリケーション

NVIDIAは、クリエイターがコンセプトから作品完成までのプロセスをより迅速に行うためのハードウェア、ソフトウェアおよび独自のアプリケーションで構成された、Studioプラットフォームをさらに拡大させつつあるという。

その1つとなるのが、AIを使って、単純な描画から風景画像を生成するペインティングアプリケーションである、NVIDIA Canvasのメジャーアップデート。

NVIDIAのGauGAN2®についての研究がベースになっている、このアプリケーションにより、花や茂みなどの5つの付加的エレメントを備えた画像を、過去のアプリケーションの4倍の解像度で作り出すことができるという。新しいCanvasアプリケーションは、無料でダウンロードできる。

Studioプラットフォームには、多様なNVIDIA StudioノートPCも含まれるようになっており、新しいGeForce RTX 3080 Tiおよび3070TiノートPC用GPUを搭載した新デザインが、ASUS、MSIおよびRazerより発売。

最新のRTX GPUが搭載された、これらのノートPCは、最新のMacBook Pro16と比べて、3Dレンダリングの速度が平均で7倍速くなっているとのことだ。

これらノートPCは、200を越えるクリエイティブアプリケーションとともに、RTX加速されたレイトレーシング、AIおよびNVIDIAの高性能動画処理に対応しており、クリエイターはこれらのツールをワークフローで完璧に使いこなせるようになるという。

クリエイター向けNVIDIA Omniverseが新登場

NVIDIA Studioエコシステムをさらに拡大させるために、現在、GeForce RTXおよびNVIDIA RTX GPUを使用している、数百万人の個人クリエイターが、NVIDIA Omniverseを無料で利用できるようになっている。

リアルタイムでの3Dデザインコラボレーションと仮想世界シミュレーションを可能にする、NVIDIAのこのプラットフォームにより、アーティストやデザイナー、クリエイターは、RTXを実装した自身のノートPCまたはワークステーションから、人気のデザインアプリケーション内で接続およびコラボレーションができるようになるとのことだ。

このプラットフォームの新機能であるOmniverse Nucleus Cloudを使えば、「ワンクリックコラボレーション(one-click-to-collaborate)」によって大規模なOmniverse 3Dシーンを共有できるようになるという。アーティストは大容量のデータセットを移動させることなく、部屋または国境を越えてコラボレートすることができる。

NVIDIAは、OmniverseアプリケーションであるOmniverse Machinimaの新たなプラットフォーム開発についての紹介も行ったという。

このアプリケーションにより、リアルタイムでコラボレーションしながら、仮想世界のキャラクターのアニメーションの作成および操作が可能になるほか、無料ゲームのキャラクターやオブジェクト、環境の組み込みもできるように。

オーディオソースだけで顔の表情をすばやく簡単に生成できるOmniverse Audio2Faceがアップデートされており、ブレンドシェイプに対応するようになっているほか、EpicのMetaHumanへの直接エクスポートが可能になっているとのことだ。

GeForce RTX 3050が新登場

NVIDIAは、GeForce RTX 3050を実装したGPUをベースにした、NVIDIA Ampereアーキテクチャのファミリーをさらに拡大。

このアーキテクチャの性能と効率をこれまで以上に多くのゲーマーに届けることを目的とした、RTX 3050は、50クラス初のデスクトップ向けGPUで、レイトレーシングを実装した最新のゲームを1秒当たり60フレームの速度で処理することができる。

RTX 3050により、ゲーミングでの新しい標準となっているレイトレーシングが、これまで以上に利用しやすくなるとしている。

ゲーマーの75%が今もGTX GPUでプレイしているなか、第2世代のRTコアとともにDLSSおよびAI向けの第3世代のTensorコアを実装している3050は、RTXにステップアップするための、魅力的なアップグレードを行うきっかけになるとのことだ。

8GBのGDDR6メモリを備えているRTX 3050は、わずか249ドルからの価格で、全世界のNVIDIAパートナーを通じて、1月27日より発売予定。

レイトレーシング、DLSSおよびReflexを実装した、新たなNVIDIA RTXタイトル

NVIDIAは、新しいRTXゲーム10タイトルを発表。これらのゲームには、ゲームのリアリティをさらに高める、GPU加速されたレイトレーシング、NVIDIA DLSSおよびNVIDIA Reflexゲーミングテクノロジが実装されているという。

これら新しいタイトルには、『The Day Before』、『Escape from Tarkov』、ならびに登場が待ち望まれていた、Ubisoftのタイトル『Rainbow Six Extraction』などが含まれているとのことだ。

NVIDIAは、プレイヤーとゲームの結びつきを高める、低レイテンシのゲーミングプラットフォームであるNVIDIA Reflexが7つのゲームに新たに実装されると発表。

Reflex実装の新ゲームには、世界トップクラスのオンラインレージングシミュレーショゲームである『Racing』、Ubisoftの『Rainbow Six Extraction』およびソニーの大人気アクションアドベンチャーゲーム『God of War』などが含まれている。

モニターの新カテゴリー-1440p eSports

eSportsが世界的に拡大しており、eSports向けディスプレイの需要が、毎年2倍ずつ増えているという。過去10年間にわたって、1080pのeSportsディスプレイがeSportsの世界を支配してきた。

解像度が低いために、フレームレートが高くなり、リフレッシュレートがアップするというのがその理由であったとのことだ。現在最高のGeForce RTX GPUは1440pで360fpsを上回る速度でのレンダリングを実現しており、業界に変化が起こりつつあるという。

NVIDIA Researchによれば、1440pの27インチディスプレイを使えば、小さな的を狙っている場合の的中率が従来の1080p24インチに比べて最大で3%アップ。ミリ秒の差が重要となる競技ゲームでは、3%の差が勝敗を分けることが多くあるという。

NVIDIAは、1440p eSportsカテゴリーの新ディスプレイを発表。

ASUS ROG Swift 360Hz PG27AQNは、リフレッシュが360Hzとなっており、The AOC AG274QGMからAGON PRO Mini LEDまでのモデル、MSI MEG 271Q Mini LEDおよびViewSonic XG272G-2K Mini LEDにはすべて、ミニLEDが搭載されており、リフレッシュレートは300Hzとなっているとのことだ。

これらすべてには、NVIDIA Esports Vibrance、Dual-FormatおよびReflex Analyzer機能が実装されているという。

NVIDIA Reflexのエコシステム拡大

2,000万人以上のGeForceゲーマーが、毎月、Reflexを使って競技している。Reflexプラットフォームの人気が高まるのに合わせて、Reflexハードウェアのエコシステムも広がりつつあるという。

NVIDIAは、6つの新しいReflexモニターと6つの新しいReflexマウスを発表。

現在、50以上のReflexマウスとモニターが16のパートナーから発売されており、これらすべてにおいて、マウスをクリックするだけでシステムレイテンシを測定できる、Reflex Latency Analyzerが採用されている。

GeForce NOW:PCゲーマーのための究極のクラウドゲーミングプラットフォーム

より多くのゲーマー、より多くのデバイス、より良くなったネットワークが、GeForce NOWのエコシステムに加わりつつある。今回、NVIDIAは、Electronic Artsとの提携を強化し、『Battlefield 4』と『Battlefield V』がGeForce NOWに加わり、ストリーミング可能になると発表した。

NVIDIAはさらに、Samsungと提携し、今年の第2四半期より同社のSmart TVにGeForce NOWを組み込むと発表。

この発表の1か月前にはLG 2021 WebOS Smart TV向けGeForce NOWアプリケーションのベータリリースもあったという。また、5GテクニカルイノベーションパートナーであるAT&Tとの連携を通じて、GeForce NOWはPCゲーミングのパワーをモバイルデバイスにももたらそうとしているとのことだ。

1月より、5G無制限プランまたは一部の無制限のプランで5Gデバイスを使用しているAT&Tのユーザーには、6か月間無料のGeForce NOWプライオリティメンバーシップが付与されるとしている。