パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(以下、PPIH)は、2020年2月に発表をしたパッション2030の達成に向けた戦略を加速させるために、新たな柱として「金融事業」の強化を図ることに決定したと発表した。
9月10日に金融事業推進のための新設子会社「パン・パシフィック・インターナショナルフィナンシャルサービス(以下、PPIF)」を設立したとのことだ。
背景および目的
同社は、2019年1月にユニーを100%子会社化し、同時にクレジットカード事業を運営するUCS(以下、UCS)の事業についても承継し、この2年半の間、UCSを中心に金融事業を推進してきたという。
クレジットカード会員は約300万人を有しており、また、2014年3月に開始した同社オリジナル電子マネー「majica(マジカ)」においてはアプリ会員が約750万人に達し、順調に会員数を伸ばしているとのことだ。
昨今の新型コロナウィルス感染症の拡大により、様々な環境が変わり消費者の行動は大きく変化している。
同社としてはその変化に対応するため、消費者との接点としてアプリの強化が必要であると考えているという。
そこで、majicaと連動した金融事業推進の体制構築およびパートナーとの連携、アプリと連携したクレジット事業の戦略の策定、デジタル給与払いやその他金融事業への展開を視野に入れ、金融事業持株会社のPPIFを設立することとしたとのことだ。
同社グループにおいては、ディスカウント事業、GMS事業、アジア事業、北米事業の4事業を戦略の中心においているが、今後はこれらにPPIF・UCSを中心とした「金融事業」という新たな戦略上の柱を据え、グループ全体の成長戦略を推進していくという。
また、クレジットカード会員・アプリ会員の顧客ベースをさらに拡大し事業としての成長を実現していくとしている。