日本製紙と日本コカ・コーラは、8月1日付で「持続可能な社会の構築に関する協働基本合意書」を締結した。

両社は2013年9月1日より2021年3月31日まで、「森林の持つ多面的価値の保全及び地域の持続的発展に関する協働基本合意書」を締結し、森林の持つ多面的価値の保全及び地域の持続的発展に協働してきたという。

これまでの両社の取り組みを踏まえ、新たな基本合意書においては、発展的に、両社による活動の対象分野を、資源の循環・保全、地域社会の発展、多様性の尊重の3分野に拡大し、両社の事業に基づく知見を活用しながら、2030年までの約10年間にわたり、持続可能な社会の実現に資する取り組みを具体的に進めていく方針を示している。

<「持続可能な社会の構築に関する協働基本合意書」の取り組み骨子>

・森林の保全(水源涵養機能の保全)
コカ・コーラ ボトラーズジャパンと日本製紙、および日本製紙のグループ会社である丸沼高原リゾートは、日本製紙の菅沼社有林(群馬県利根郡片品村)の一部(1,746ヘクタール)において、2020年12月に締結した「森林資源および水資源の保全・保護に関する相互連携」に基づき、森林の水源涵養力を維持・向上する森林保全活動を行っているという。

・飲料容器を含む紙素材の利活用
日本製紙は、社会課題の解決につながる紙素材の活用-「紙化ソリューション」を推進しています。日本コカ・コーラは容器包装をサスティナビリティーにおける優先事項と捉えており、両社は、紙素材を活かすパッケージを検討するほか、紙コップの回収リサイクルについても、協働の可能性を模索していくとのことだ。

・二酸化炭素排出削減への取り組み
両社は二酸化炭素排出削減の取り組みについても協働で取り組める分野を特定し、相互に協力しながら実施する。2021年度は、日本製紙が間伐促進プロジェクトの実施により創出したJ-クレジットを活用し、2021年秋に実施するコカ·コーラシステムの従業員らによる海岸清掃活動において、参加者1名につき1トンのCO2をオフセット(上限1000トン)し、二酸化炭素排出削減の啓発を推進することを検討しているという。