東京大学と三菱 UFJ フィナンシャル・グループ(以下、MUFG)は、カーボンニュートラルの実現に向け連携していくことで合意した。

東京大学(未来ビジョン研究センター)は、今日の経済システムの生む巨大な環境負荷が地球温暖化や生物多様性の喪失をもたらし、人類繁栄の共通基盤である安定的な地球システム(グローバル・コモンズ)を壊しつつあるとの認識のもと、多様なステークホルダーと国際的に協働して、その責任ある管理(グローバル・コモンズ・スチュワードシップ)の確立を目指すべく、2020年8月にグローバル・コモンズ・センター(以下、CGC)を設立。

CGC では、この目的を果たすために、世界の研究パートナーと協働して社会・経済システム転換の道筋を科学的に示すとともに、関連する実践的研究を産学連携等により進めているという。

MUFG は、自社のパーパス(存在意義)を「世界が進むチカラになる。」と定め、全てのステークホルダーが次へ、前へと進むチカラになること、そのために全力を尽くすことを企業活動の指針としているとのことだ。

MUFG は、世界が直面している最も深刻な問題の一つである気候変動への対応を牽引するため、2021年5月に「MUFG カーボンニュートラル宣言」を発表。

金融機関として、ユーザーとともに脱炭素化を目指すという思いのもとで、ユーザーの脱炭素化に向けた取り組みやイノベーション技術への支援に積極的に取り組んでいるとしている。

なお、MUFG は、MUFG カーボンニュートラル宣言の実現に資するCGCの活動に共感・賛同し、MUFGグループ5社を通じた寄付により、その活動を今後3年間にわたり支援するという。

同連携において、東京大学とMUFGは、日本の脱炭素化へのパスウェイとその実現における金融の役割について、協働して研究を実施。

同研究活動は、東京大学の学術研究及びその国際的な研究ネットワークと、MUFG の金融的知見を合わせることで、産業界における脱炭素化のビジョンと社会・経済システム転換の道筋を定量的かつ科学的に分析し、カーボンニュートラルの実現に寄与することを目的にしているとのことだ。

研究の成果は 2022年度中の公表を目標としている。

東京大学とMUFGは、同連携を通じ、共に持続可能な社会・経済システムの構築に向け努めていく方針を示している。