ENEOSホールディングス(以下、ENEOS)およびwoodinfoは、低炭素・循環型社会の実現に向けて、森林を活用したCO2吸収・固定を推進することを目的とした協業を開始した。

また、協業の第一歩として、JX金属を加えた3社で、JX金属が所有する鉱山跡地の遊休林におけるCO2固定量の見える化実証を開始したという。

協業に先立ち、ENEOSは100%出資会社であるENEOSイノベーションパートナーズを通じ、woodinfoに出資し、資本参画。

協業では、woodinfoの3Dレーザーやドローンを用いた計測技術や計測データ解析システムを活用して、森林資源情報をデジタル化し、森林の維持管理に必要な情報(間伐、出材、植林を行うエリア・タイミング)を管理者に提供することにより、森林をCO2吸収・固定源として適切に機能させることに貢献する。

さらに、森林が吸収・固定したCO2をクレジット化することを目的に、計測技術や計測データ解析システムを活用してCO2固定量の見える化実証を行う。

別途構築を目指すENEOS環境価値エコシステムを通じてクレジットをENEOSが買い取ることで、森林所有者に経営サポートを行い、かつENEOSグループのCO2排出削減量として適用する仕組みづくりも進めていくとのことだ。

CO2のクレジット化においては、効率的に森林をモニタリングすることが課題になっており、最適な手法を検討するため今般実際の森林を活用した実証を行う。

実証においては、かつて全国各地に多くの鉱山を有し操業を行っていた経緯から、今でも広大な森林を所有・管理しているJX金属の遊休林において、森林の維持管理に必要な情報を提供し森林をCO2吸収・固定源として適切に機能させること、および既存の計測技術を含め様々なモニタリング技術・手法を検討するとのことだ。

3社は、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の目標8「働きがいも経済成長も」、目標12「つくる責任、つかう責任」、目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標15「陸の豊かさも守ろう」、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」の達成につながる協業を通じて、低炭素・循環型社会への貢献を加速していくとのことだ。