アサヒグループホールディングスは、新しい働き方「リモートスタイル」の取り組みをさらに推進すると発表した。
以下、「リモートスタイル」構築に向けた取り組みを挙げている。
①国内ビール工場の原動工程で遠隔監視を進め、将来的には複数工場を集中監視へ
2021年下期からは、国内のビール工場8拠点で遠隔監視の運用面での検証を開始し、将来的には一つの拠点から複数工場を集中監視できる体制を目指すという。
2020年に通信ネットワークの確立が完了し、遠隔からのアクセスが可能になった。
2021年下期から試行を開始し、通信速度や操作性、制御の安全性等の運用面の検証を実施するとのことだ。2023年から順次実運用を開始し、2025年上期には全8工場での実運用を目指す。
②ARグラスを活用し、遠隔で技術支援や作業指導する体制へ
ARグラスを活用し、現場と遠隔地を音声と動画通話で繋ぐことで、これまでは現地を訪問して実施していた製造ラインの現場確認や技術指導などのリモート化を推進。
ARグラスは、AR技術を活用したヘッドセット型の通信機器で、搭載されたカメラにより双方向コミュニケーションが可能。
2020年には、ローマ工場での『アサヒスーパードライ』の缶製品製造にあたり、これまで日本の技術者が現地に出張して行っていた技術指導をリモートで実施し、ARグラス等の機器を介して現地の技術者とリモートで設備や作業の状況などを共有し他とのことだ。
現在、アサヒビール四国工場やアサヒ飲料群馬工場、アサヒグループ食品岡山工場、研究所などでテスト運用を開始しており、通信状況や画質の精度、操作の安全性などの検証を進めているという。
将来的には、委託先工場での現地立ち合い業務や監査等への活用も可能になると見込んでいるとしている。
③営業拠点を55カ所から26カ所に集約し、オフィスのグループシェア化を推進
2021年4月以降、アサヒビール、アサヒ飲料、アサヒグループ食品の全国の営業拠点を55カ所から26カ所へ順次集約する。
そのうち18カ所は、3社でシェアする「グループシェアオフィス」として活用し、フリーデスク化や機能的なミーティングルームの設置等により、グループ社員同士の交流やディスカッションの活性化を図り、新たなアイデア創出に繋げるという。
また、営業担当者同士の幅広いコミュニケーションにより、共通する得意先への提案時における新たな視点の獲得などのシナジー効果を目指し、各社単独拠点の8カ所に関しても、「グループシェアオフィス」化を継続して検討していく方針を示している。