独立行政法人国際協力機構(以下、JICA)と楽天は、国際協力を通じた途上国の開発課題解決およびSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献することを目的とする包括連携協定を締結したと発表した。

同協定に基づき、JICAと楽天は、両者が保有する知見および人材、ITをはじめとした技術を活用し、以下の項目において、連携および協働するという。

包括連携協定の主な内容は以下となる。

(1) IT等の技術を活用した途上国の開発課題の解決に貢献するイノベーションの推進に関する事項(Innovation)

具体例:
JICAが支援する途上国のスタートアップ企業などに対し、楽天がITやビジネスに関する助言等を実施

(2) サステナブルな消費やライフスタイルの訴求を通じたSDGsへの理解促進や行動変容の推進に関する事項(Sustainable lifestyle)

具体例:
途上国産品の販路拡大に向け、持続可能性に関する国際認証を取得した商品を中心に取り揃えた「楽天市場」内のインターネット・ショッピングモール&オンラインメディア「EARTH MALL with Rakuten」等にて、JICAが支援する途上国の現地企業や商品に関する情報を提供

(3) 多様なステークホルダーとの協働による新しい国際協力の追求と、パートナーシップの活性化に関する事項(Partnership)

具体例:
JICAが支援する留学生の楽天でのインターンシップとしての受け入れや、JICAの海外協力隊員と日本国内の企業および個人とのパートナーシップを活性化させるためのプラットフォーム構築に向けた検討

(4) 上記のほかJICAと楽天の間で合意した事項

JICAはミッションである人間の安全保障と質の高い成長の実現を目指し、世界各国にある拠点において、現場に寄り添った事業を実施し、開発課題の解決に取り組んできたという。

楽天は「グローバル イノベーション カンパニー」というビジョンを掲げ、イノベーションを通じて人々と社会をエンパワーメントすることをミッションとして、サステナブルな社会の実現やSDGsの達成に向けた様々な取り組みを行っている。

同協定の締結により、「Innovation」、「Sustainable lifestyle」、「Partnership」といった各テーマのもとでJICAと楽天の両者が協働することで、より多くのステークホルダーを巻き込みながら、世界の様々な国や地域の発展の機会を創出していくとしている。

JICAと楽天は今後も、協働して国際協力を通じた様々な社会課題の解決に貢献し、持続可能な世界の実現を目指していくとのことだ。