ヤフー(以下、Yahoo! JAPAN)は、エシカル消費をテーマに人・環境・社会に配慮した商品のみを取り扱うインターネット通販モール「エールマーケット」で、大切な人に防災用品や防災食を“おくる(送る・贈る)”ことを提案する「#おくる防災」企画を開始し、特設サイトを公開したと発表した。

災害大国といわれる日本では、災害発生からライフラインや物流機能の復旧まで時間を要するケースが多く見られ、最低3日から1週間分の食品を家庭で備蓄することが望ましいとされている。

一方で、内閣府の世論調査によると、実際に「食料などを備蓄している」という人は調査対象の半数以下にとどまり、必要性は認識していても、つい先延ばしにしたり、忘れてしまったりしている人が多いことが推測されるという。

Yahoo! JAPANでは、自分自身のことだと後回しにしがちでも、“大切な人のため”なら、すぐに動けるのではないか、それをきっかけに家庭での備蓄が少しでも広げられるのではないか、と考え、今回「#おくる防災」企画を開始したとのことだ。

同企画をきっかけに、離れて住む家族など大切な人に思いをはせ、準備を先延ばしにしがちな防災食や防災用品をおくりあうことで、備蓄率の向上につなげることを目指すとしている。

特設サイトでは、「#おくる防災」の取り組みを紹介するコンテンツとともに、過去の災害をきっかけに被災者の声をもとに開発された防災食や防災用品など、約20点を販売。いずれの商品も、ギフトとしておくることが可能であるという。

<商品例>

●防災グッズだけを厳選したカタログギフト「LIFEGIFT」
防災グッズのカタログギフトという新しい形の商品。受け取った人が必要なものを選んで注文できる。

●非常持ち出しセット
飲料水や防災食、携帯ラジオなど防災士が厳正したアイテムをセットにして、水・火に強い素材のバッグにまとめた商品。子ども用や、イス付きキャリーカート付きの商品も。

●カゴメ 野菜の保存食セット
災害発生後の避難生活で不足しがちな野菜類をおぎなえる、野菜スープと野菜ジュースのセット。

また、「おくる防災」をより大きく広げていきたいと考え、「おくる防災」の取り組みに賛同する企業を募ったところ、メーカー、小売店、報道機関などさまざまな業界の18社が賛同。

特設サイトからは、各社の取り組みの紹介ページに遷移できるとのことだ。

さらに、年に1度、自分の家庭や大切な人の備蓄を見直すきっかけになることを目指し、3月11日を「おくる防災の日(防災用品を贈る日・送る日)」として、一般社団法人日本記念日協会に申請し、正式に登録されたという。

Yahoo! JAPANでは今後も、毎年この時期に「おくる防災」企画を実施していく予定であるとしている。

間もなく東日本大震災から10年が経過する。

過去の災害の経験から学び、ITやデータの力を活かすことで、災害の被害を少しでも減らすこと、また災害が起きてしまった際には一日も早い復旧・復興に寄与することを目指し、Yahoo! JAPANでは今後もさまざまな取り組みを行っていくとのことだ。