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スノーピークビジネスソリューションズ(以下、SPBS)は、産業医であり「檜原ライフスタイルラボ」共同代表の佐藤乃理子先生に監修いただき、週1日以上のリモート勤務会社員400人を対象に、リモート勤務に関する実態調査を実施し、その結果を発表した。
9割がリモート勤務に「不満」 不満1位は「会社の人とのコミュニケーションが減った」
リモート勤務について聞くと、9割が「不満がある」(89.3%)と答えている。
不満に思うことを聞くと、トップは「会社の人とのコミュニケーションが減った」(58.3%)で、「チームワークに時間がかかる」(30.8%)や「チームワークが減った」(28.3%)などチームワーク力の低下にも不満を感じているという 。
リモート勤務中にやりたいことは、会社の人との雑談などの普通のコミュニケーション
リモート勤務が続く中、今やりたいことを聞くと、「スポーツやフィットネスなどの運動」(35.0%)と並んで、「会社の人との飲み会」(34.0%)や「同僚との雑談」(31.5%)が上位に。
また、これまでの勤務形態であれば日常だった「上司・部下との雑談」や「会社の人とのランチ」(同率22.5%)もやりたいこととして挙げられている。
実務のほか、「面談」や「研修」などの人事業務もオンラインではやりにくい
リモート勤務中のオンラインでやりにくいと感じたことは、「ブレスト」(32.8%)や「情報共有やプロジェクト進行のための会議」(25.8%)などの実務のほか、「面談」(25.8%)や「社内研修」(18.8%)などの人事業務も挙げられている。
オンライン研修を経験した186人に不満点を聞くと、「意見交換しにくい」(43.5%)、「意見が出にくい」(42.5%)などコミュニケーションがとれないことに不満を感じる人が多くなっている。
社内コミュニケーションに不安を感じるのは部下より上司
リモート勤務による社内コミュニケーションの量について聞くと、全体の63.5%が「不安」を感じている。
上司と部下とで見ると、部下の不安57.0%に対し上司の不安は70.0%と、上司の不安が一層高くなっている。
相談してほしい上司、相談のタイミングを知りたい部下
次に、リモート勤務中の部下に期待することを上司に聞くと、「自分なりのペースを見つけ、自律的に働いてほしい」(48.0%)と部下の自主性を求めています。しかし自主性を求めるだけでなく、「仕事上の困り事や悩みは些細なことでも言ってきてほしい」(40.5%)と、いつでも相談してほしいオープンマインドなスタンス。
一方部下は、上司に対して「気軽に雑談できる機会を分かりやすくしてほしい」(29.0%)と望んでいる。
上司も部下も相手のことを気遣っているにもかかわらず、その思いは互いに十分に伝わっていないようで、上司と部下のすれ違いが生じていることが伺える。
リモート勤務中のマネジメント 上司も部下もどちらも感じる「雑談のしづらさ」
リモート勤務が続く中、部下のマネジメントに関して悩むことを上司に聞くと、「雑談レベルのコミュニケーションが取りにくい」(47.5%)が最も多くなっている。
また、部下に上司からマネジメントされることに関する悩みを聞くと、「ちょっとしたアイデアを持ちかけたり雑談がしにくい」(37.5%)が最多とんった。
リモート勤務中のマネジメント 上司と部下の意識には10ポイント前後のギャップあり
上司の67.5%は「部下に適切な指示を出している」と答えているが、「上司は適切な指示を出してくれる」と答えた部下は55.0%と、両者の間に12.5ポイントのギャップが生じている。
ほかの項目も同様に10ポイント前後のギャップが生じ、上司はマネジメントできているつもりでも、部下にはそこまで伝わっていない様子がうかがえる。
リモート勤務のニューノーマル、非密のワークスペースとの組み合わせが検討課題に
社内コミュニケーションに関して課題満載のリモート勤務ですが、社内コミュニケーション維持強化のための対策について聞くと、「電話やビデオ通話で雑談をするようにした」(26.0%)、「意図的に出社日を設けた」(25.8%)などの対策がとられているものの、全体の4割近くは「特に対策はとっていない」(37.0%)のが実態。
また、今後の社内コミュニケーション強化のために必要なものを聞くと、「連絡ツール/アプリなど」(40.0%)、「オンライン上での会話」(37.0%)に次いで、「密にならずに集まり仕事ができる場所」(27.0%)という意見も少なくないという。
調査概要
■実施時期:2020年12月23日〜 12月24日
■調査手法:インターネット調査
■調査対象:週1日以上のリモート勤務をしている全国の20代〜50代の会社員男女400人(管理職上司200人、上司がいる部下200人)