農研機構、立命館大学、デンソーでは、果樹生産の担い手の減少と高齢化に対応するため、作業の大幅な省力化に向けた作業用機械の自動化・ロボット化と機械化に適した樹形の開発を推進している。

具体的には、カンキツ、リンゴなど果樹9品目において、作業の自動化・機械化が容易なV字樹形1)などの列状密植樹形2)を開発するとともに、V字樹形に合わせて様々な作業に利用できる自動走行車両や収穫ロボットの開発を進めてきた。

今回、3法人は共同で、V字樹形のリンゴ、ニホンナシ、セイヨウナシを対象とした果実収穫ロボットのプロトタイプを開発。

このプロトタイプは、自動走行車両にけん引されながら、2本のアームにより果実の収穫を行うという。

収穫した果実は自動走行車両の荷台に設置した果実収納コンテナシステムに送られる。

果実収納コンテナシステムでは、コンテナが果実で一杯になると、空のコンテナと自動で交換しながら自動収穫を継続する。

人による収穫(11秒/個)とほぼ同じ速度で収穫が可能とのことだ。

収穫ロボット開発では、立命館大学が果実認識、収穫時期判定などのソフト開発を、デンソーが収穫ロボットのハード開発を担当したという。