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Slackの真価はどこにある?鍵は“プラットフォーム・オン・プラットフォーム”という視点

世界中で毎日400万人以上が利用するビジネス向けチャットツール「Slack」が5億ドルの調達を試みているとRecodeが報じた。先日はBloombergによって、Amazonがおよそ90億ドルで同社に買収を提案したことが明らかになっている。

Slackは今年に入ってから、大規模な法人向けチャットサービス「Enterprise Grid」を開始した。今回の調達資金の用途は公式に明かされていないが、今後も業務効率化や自動化を担うコミュニケーションプラットフォームとして、拡大を続けていくことは間違いないだろう。

ボットによって他のチャットツールとは異なる成長を遂げたSlack

2013年にサービスを開始したSlackは、開始初期からAPIが公開され、エンジニアを中心としたユーザーが次々に便利なボットを開発していった。

2015年には、Slack上で利用可能なボットのプラットフォーム「App Directory」をオープン。データの取得やToDoリストの管理など、用途に合わせて自由にボットを選び、カスタマイズ可能なプラットフォームとして急速に普及していった。

同年にはAccelやIndex VenturesなどのVCと共同運営する投資ファンド「Slack Fund」を設立し、ボットサービスへの投資を実施。今年1月にも新たに11のボットに対して投資を行うと発表した。

Slackはボット開発の支援に加え、人工知能の活用にも積極的だ。昨年にはIBMとの連携を発表し、コグニティブ・コンピューティング・システム「Watson」の会話エンジンを、Slackのボット開発に利用することが可能になった。ニュースリリースの中で、CEOのStewart Butterfield氏は、連携を決めた理由について以下のように語っている。

「ファイナンスやカスタマーサポート、人事やマーケティングなど幅広いチームが業務フローにSlackを組み込んでいるなか、高度な認知能力を取り入れることによる効果は計り知れない」

“プラットフォーム・オン・プラットフォーム”としての進化を続けるチャットツール

チャットツール自体が複数のボットを走らせるプラットフォームになっている状況を、金城辰一郎氏は著書「チャットボット AIとロボットの進化が変革する未来」のなかで、次のように表現している。

「AppleやGoogleが行ってきたように、メッセンジャーアプリをプラットフォームとしてチャットボットという強力なツールと共にサードパーティへ提供し始めています。そこでは今、『プラットフォーム・オン・プラットフォーム』とでも言うべき、とても面白い流れが生まれてきているのを実感できます」

プラットフォーム・オン・プラットフォームの担い手はSlackだけではない。昨年Facebookは、Messenger Platformをオープン化し、誰もがMessenger上で使えるボットを開発できるようにした。さらに先日には、利用可能なチャットボットの集まるプラットフォーム「Discovery」を公開している。

他にもLINEやMicrosoftのSkype、WeChatなどのプレイヤーが、チャットツール上で機能するボットAPIを解放し、ユーザーに対してより便利な体験を提供しようとしている。

誰もがスマートフォンのアプリのようにチャットツール上のボットを選び、日常やビジネスをより便利にカスタマイズする時代はすでに到来しつつある。

ビジネス向けのチャットツールとして圧倒的なシェアを獲得しているSlackは、今後もプラットフォーム・オン・プラットフォームの最先端を体現していくはずだ。

img : Slack

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