楽天モバイルと楽天ヴィッセル神戸は2020年11月15日および11月18日の両日、ノエビアスタジアム神戸において、楽天モバイルが提供する第5世代移動通信システム(5G)のミリ波を活用した新しい試合観戦体験の実証実験として、「ARを用いた統計&リアルタイム追跡データ表示」、「ARを用いた多人数参加型ゲーム実施」、「試合開始前のマルチアングル映像による低遅延視聴」の実施に成功したと発表した。

なお、楽天モバイルの5G商用網を活用した実証実験は初めてとのことだ。

同実証実験の概要

  1. ARを用いた統計&リアルタイム追跡データ表示
  2. ARを用いた多人数参加型ゲーム実施
  3. 試合開始前のマルチアングル映像による低遅延視聴

1.ARを用いた統計&リアルタイム追跡データ表示

同実証実験では、試合中に観客席から、専用アプリケーションを搭載したスマートフォンをピッチにかざして操作すると、Jリーグ公式の統計データ(J STATS)を活用した選手の基本情報や位置、シュート数、ボール支配率、オフサイドラインの位置等の情報を、リアルタイムで重ね合わせて表示できることを確認。

AR技術を用いて、現実のサッカープレーにスタッツ情報や試合データ等を重ね合わせて表示することで、リアルタイムで詳細情報がわかり、より新しい観戦体験の実現を目指しているとのことだ。

2. ARを用いた多人数参加型ゲーム実施

同実証実験では、専用アプリケーションを搭載したスマートフォンをピッチにかざし操作することで、来場者同士が対戦できるサッカーゲームの稼働を確認。

AR クラウド技術により、参加プレーヤーは異なるデバイスから同一のゲームシーンを共有することができるという。

2チームに分かれ、スマートフォンの画面上に登場した楽天の公式キャラクター「お買いものパンダ」を操作し、ゴールを目指して点数を競い合うゲーム。試合の前後やハーフタイム中に実施する新しいエンターテインメントコンテンツの創出につなげていくとのことだ。

3. 試合開始前のマルチアングル映像による低遅延視聴

同実証実験では試合開始前に、観客席からスタジアムの様子を観覧しながら、専用ウェブサイトで、リアルタイムにマルチアングル(多視点)でスタジアムの映像を視聴できることを確認。

スタジアムに設置した複数のカメラで撮影する映像をストリーミング配信することで、ウェブサイト上で異なるアングルの映像を視聴でき、座席位置からは見えづらい場所をマルチアングルで視聴できるという。

今後スタジアムで開催されるイベントやコンサート等での活用を想定しているとのことだ。

楽天モバイルと楽天ヴィッセル神戸は今後も、ユーザーがスタジアムでの試合観戦等をより深く楽しめるよう、通常の試合観戦に加え、リアルタイムでの選手・試合情報の提示や場内演出を検討し、新しい観戦体験の創出を目指しているとしている。