小田急電鉄は、2020年11月20日から2021年2月28日まで、MaaS アプリ「EMot」を活用して丹沢・大山エリアを中心に厚木・伊勢原・秦野市内の観光を促進する「あつぎ・いせはら・はだのから始まる丹沢・大山 HEALTHY TOURISM」を展開すると発表した。

これは、神奈川県による「地域周遊を促進する新たな観光モデル創出推進事業」として関係自治体や観光団体と連携して実施するもの。

11月10日にバージョンアップしたMaaSアプリ「EMot」を活用した電子チケットや限定特典の提供をはじめ、混雑回避に役立つ情報発信やAIを活用した周遊プランニングなどにより、ウィズコロナでも密を避けながら安心・快適に、自然豊かな丹沢・大山エリアを観光できる新たな体験価値を提供するという。

画面は開発中のイメージ

今回、同社が駅等で発売している割引きっぷ「丹沢・大山フリーパス」を「EMot」で「デジタル丹沢・大山フリーパス」として発売し、さらにプラス500円で「地域消費チケット」がセットになる電子チケットを2,000枚限定で発売する。

「地域消費チケット」とは、丹沢・大山フリーパスで乗り降り自由なエリアの飲食店や温泉旅館など約40施設で利用可能なもので、対象施設利用時に専用の QR コードを読み取り有効化することで最大1,000円分(1回有効)の割引が受けられるという。

「EMot」画面上の地図に「デジタル丹沢・大山フリーパス」の提示優待対象施設や「地域消費チケット」を利用できる施設が表示されるため、出かける前にはエリア一帯の、出かけ最中には現在地周辺の施設情報を確認できるのが特徴となっている。

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AIカメラを活用して、大山観光の交通結節点となる神奈中バス「伊勢原駅北口」や大山ケーブル「阿夫利神社駅」など計4カ所のリアルタイム混雑状況を、同事業の公式Webサイトにて配信する。

このサイトは、「EMot」から簡単に遷移することができ、複合経路検索機能において提供している小田急線の「混雑予報」とあわせて利用してもらうことで、混雑を回避した移動に役立てられるとのことだ。

なお、AI カメラを活用したリアルタイム混雑情報の配信は、大日本印刷との連携により実施するという。

また、公式Webサイトでは、リアルタイム混雑情報のみならず、各エリアの名所や見どころ、公共交通機関が取り組む感染防止策などについても発信するとしている。

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さらに、8月に発表した同社とミックウェアとの連携によるAIを活用した新機能「周遊プランニング」を、同施策で初めてサービス提供する。

同サービスでは、「観る」「遊ぶ」「味わう」などのジャンル分けされた写真の中から気になるものを複数選択すると、それらのスポットを巡るための最適な周遊プランとして経路や所要時間を提案する。

出かける前に作成した周遊プランは保存することができ、スポットの追加や並べ替えも可能で、出かけ前にも出かけ中にも活用できるとのことだ。