日立システムズは、ローカル5Gワンストップソリューションのラインアップの一つとして、ローカル5Gの導入において、免許不要の電波を用いて事前に電波干渉の有無や電波強度測定を行い、適切な基地局配置や無線通信システムの設計・構築を支援する「ローカル5Gアセスメントサービス」を販売開始すると発表した。

同サービスは、ローカル5GやWi-Fi 6、sXGP方式(プライベートLTE)など、進化・多様化する次世代無線通信技術の動向を踏まえて提供するもの。

ローカル5Gワンストップソリューションのサービス内容は以下のとおり。(2~5は順次提供予定)

1.サイトサーベイ(ローカル5Gアセスメントサービス)
干渉波測定、エリアカバー測定、ネットワーク品質計測、電波伝搬シミュレーションを実施。一般的に1週間はかかる調査を数日に短縮化して対応。

2.機器設置コンサルティング
サイトサーベイの結果を基にした、適切な周波数帯や基地局設置場所を提案。また、ローカル5GやWi-Fi 6、sXGP方式など、環境やコストに合わせ多様な通信方式を提案

3.無線ネットワークの設計・構築
機器設置コンサルティングの結果を踏まえて、ローカル5GやWi-Fi 6、sXGP方式などの無線ネットワークシステムを設計・構築

4.無線ネットワークの運用・管理
基地局の稼働管理の他、SIMの運用管理など管理者のニーズに応える

5.5G活用ソリューション
5G/ローカル5Gのネットワークを生かした高付加価値サービスを提供

高速・低遅延・同時多接続の特徴を持つ通信技術「5G」が世界的に注目されており、国内でも本年度から商用サービスの提供が開始され、今後もさまざまな分野での活用が期待されている。

しかし、5Gなどの次世代無線通信を利用するにあたっては、従来の無線ネットワークとは異なる電波特性を踏まえた適切な通信設計が求められている。

さらに、所管当局への免許申請の手続き、近隣の地域広帯域移動無線アクセス(地域BWA)などとの電波利用の調整、適切な設置工事、実際に利用される際の保守・運用やセキュリティの確保など、構築や運用において多くの知見やノウハウが必要となる。

特に、ローカル5Gを導入するためには、一般的に基地局設備などの高額な機器を購入し、無線局免許の取得後でなければ電波干渉の有無や電波強度の測定ができないことが、導入企業にとって大きな障壁になっているという。

このようななか、日立システムズが長年にわたり培ったオフィス、工場、プラントなどの現場における無線ネットワークの設計・構築・運用の実績やノウハウと、日立製作所の研究開発グループと共同開発した新技術「屋内位置連動無線性能測定技術(特許出願中)」を活用し、ローカル5Gの無線局免許取得前に電波干渉の有無や電波強度の測定などを実現する「ローカル5Gアセスメントサービス」を販売開始するに至ったとのことだ。

日立システムズは、同サービスに加え、ローカル5G基地局の導入に必要となる移動通信システムの設計や基地局設置工事、配線工事などの設計・構築サービスを、日立システムズのグループ会社と連携し提供する。

また、同サービスによるアセスメントの結果を踏まえ、利用者のニーズや業務環境に適したネットワークシステムの設計・構築・運用の提案をローカル5G以外の通信技術も含めて実施するとのことだ。