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電通は、2020年9月中旬、全国20〜69歳の男女1,000名を対象に「COVID-19生活者意識ナビゲーター(第8回日米比較編)」を実施。
同調査は、電通グループの海外事業を統括する電通インターナショナル社(旧:電通イージス・ネットワーク社)の米国拠点Dentsu U.S.が米国において、新型コロナウイルスによる生活者意識の変化を2020年3月下旬から9月にかけて12回にわたり調査したものと同じ内容を日本国内でも調査したもの。
日本では前回の8月上旬に引き続き、第8回目の調査を9月中旬(感染者数が減少傾向にある中、9月14日の自民党総裁選で菅義偉衆院議員が党総裁に選ばれた直後のタイミングで実施)に実施。比較対象である米国の第12回目は9月中旬に調査を行ったとのことだ。
第8回調査の主なファインディングスは以下の通り。
なお、一部の調査項目は情勢を鑑みながら追加・変更を行っているため、設問によっては比較可能な項目がある週との比較を行っているとのことだ。
また今後、日本では10月中に9回目の調査を実施し、その結果を発表する予定であるとしている。
詳細結果
新規感染者数減少を受け日米ともに「混乱・動揺」、「変化への対応」の割合が低下
新型コロナウイルスの感染拡大のような公衆衛生上の危機に面した時、人々の気持ちの変化にはいくつかの 「ステージ」があると言われている。今回の影響下における生活者の心理変容を5つのステージで捉えて傾向を把握。
日米ともにステージ3「順応・適応」以降の割合は増加し、日本は48%、米国は52%の結果に。
日本は前回からステージ1「混乱・動揺」の割合が5ポイント低下、ステージ2「変化への対応」の割合が8ポイント低下し、ステージ3「順応・適応」以降の合計が48%と半数近くとなった。
米国も前回からステージ1「混乱・動揺」が8ポイント低下し、ステージ3以降の割合も52%と半数を超えた。
「孤独」以外の項目で感情はポジティブ寄りに。一方、第7回調査で過去最も高いスコアになった「孤独」はさらに強まる結果に
新型コロナウイルスが拡がりを見せる中で人々が感じているものを調査。
「孤独」が第7回に続いて過去最も高いスコアを更新したものの、他は全体的にポジティブ寄りに移行していることがわかる。
また、「ストレスを感じる」が引き続き最も高いスコアとなったが、減少傾向となっているという。
外出時に感じる危険性は、日本において81%が危険を感じていると回答したものの、日米ともに6月上旬から続いた上昇傾向が減少
現在、外出する際、新型コロナウイルスの感染についてどの程度危険を感じるか調査。
日米ともに6月上旬以降、外出時に感染の危険性を感じる人が増加傾向にあったが、今回は4ポイント減少。米国でも同様に前回より2ポイント減り、55%が危険を感じると回答した。
規制緩和の時期やペースについて6月上旬から「早すぎる」との回答が継続的に増加していたが、今回初めて減少
各地で感染者数が増える中、規制や自粛の緩和時期やペースについての懸念を調査。6月上旬から増加していた「外出緩和の時期・ペースが早すぎるのではないか」との回答の割合が初めて減少した。
一方、「ゆっくりすぎることを懸念している」が3割にまで上昇した。
余暇活動を再開した人の割合が増加 まだ再開していない余暇の想定再開時期も前倒し
外食や旅行、映画鑑賞、スポーツイベントに出かけることを行う時期について調査。
余暇活動の再開時期は、全項目で「今もしている」が増加。これまで、継続して余暇の再開時期は後ろ倒しされてきたが、傾向が逆転しているという。
なお、「外食に出かける」「公共交通機関を利用する」に関しては約半数が再開(今も行っている)と回答した。
<日本での調査概要>
タイトル:COVID-19生活者意識ナビゲーター
調査手法:インターネット調査
調査時期:第1回:2020年4月23~24日、第2回:2020年5月11~13日
第3回:2020年5月28~31日、第4回:2020年6月 9~11日
第5回:2020年6月24~26日、第6回:2020年7月 8~10日
第7回:2020年8月13~16日、第8回:2020年9月16~18日
エリア :全国
対象者 :全国20~69歳の男女1,000名
調査内容:新型コロナウイルス感染症に対する心理ステージ、生活行動、企業への期待など
調査実施:電通
<米国での調査概要>
タイトル: COVID Crisis Navigator
調査手法: インターネット調査
調査時期: 第1回:2020年3月27~29日、第2回:2020年4月3~4日
第3回:2020年4月9~12日、 第4回:2020年4月17~18日
第5回:2020年4月 24日、 第6回:2020年5月8日
第7回:2020年5月22日、 第8回:2020年6月5日
第9回:2020年6月19日、 第10回:2020年7月10日
第11回:2020年8月7日、 第12回:2020年9月11日
エリア : 全米
対象者 : 全米18~64歳の男女1,000名
調査内容: 新型コロナウイルス感染症に対する心理ステージ、生活行動、企業への期待など
調査実施: Dentsu U.S.
<参考:米国と日本における新型コロナウイルス関連トピックと調査実施タイミング>
【米国】
第1回:アメリカにおける感染者数が世界最多を記録した直後に実施
第2回:失業保険申請数が増加するなど景気経済への影響が顕在化してきた中での実施
第3回:新規感染者数や死者数が継続して高く推移している中での実施
第4回:事態が長期化している中での実施
第5回:一部の州での経済活動の再開などが報じられ始めたタイミングで実施
第6回:多くの州で一部の経済活動を部分的に再開した中での調査
第7回:50の州全てで経済が再開。一方、失業率が高い水準のタイミングでの調査実施
第8回:人種差別への抗議運動が広がり、コロナでも多数がデモに集結していた中で実施
第9回:複数の州で新規感染者数の最多記録が更新され、第二波への懸念が高まる中での調査
第10回:累計感染者数が300万人を超え、依然として失業率が高止まりしている時期に調査
第11回:7月中旬~後半にかけて新規感染者数が7万人を超えピークを迎えた後、落ち着きを見せ始めた中での調査
第12回:コロナ感染拡大から6カ月、感染拡大はまだ落ちつかないものの、大統領選挙の話題が増えてきている中での調査
【日本】
第1回:緊急事態宣言が対象地域を全国に拡大(4/16)して1週間が経過した中での実施
第2回:ゴールデンウィーク / ステイホーム週間が明け、感染者数が3月末以降初めて100人を下回った中での実施
第3回:全国で緊急事態宣言が解除された数日後の調査
第4回:全国で緊急事態宣言が解除されてから2週間後。東京アラートが解除されるまでのタイミングで実施
第5回:都内ホストクラブでのクラスタ発生を中心に、感染者が再び増加してきた中での実施
第6回:東京都を中心に感染者数が大幅に増加し、都外への外出自粛が要請された中での実施
第7回:国内の感染者数が1,000人を超え、各地で感染が拡がる中迎えたお盆・夏季休暇中での実施
第8回:感染者数は減少傾向にあり、9月14日に自民党総裁選が行われた直後のタイミングでの実施