エイチ・アイ・エス(以下、HIS)は、新規ビジネスとして飲食、農業、ホテル・旅館再生など、将来の新しい事業の柱とすべく、いくつかのプロジェクトを開始している。今回、飲食プロジェクトの1号店目となる蕎麦屋を埼玉県川越市に10月2日より開店することを発表した。

同社は、旅行の楽しみの1つは、その当地ならではのグルメであるとし、食を通じ、地域の特産や風土を堪能することで、味覚を通じた旅の思い出は色濃く残っていると考えているという。

しかし、昨今、地方では後継者不足が業種に関係なく課題となっており、HISが取り組む「蕎麦屋」も、個人経営店が多く、後継者が見つからず閉店せざるを得ない状況になる店が少なくないとのことだ。

HISはその問題解決に臨みたいと考え、美味しい蕎麦を提供しているにも関わらず、継続が困難になってしまった店舗の味や伝統を、HISが継承し後世に残していきたいと考えているとしている。

また、蕎麦は、日本料理として歴史ある日本文化を代表する食のひとつでありながら、寿司やラーメンなどに比べて海外での認知度は高くないという。将来、海外へ日本文化を広げる上で、この蕎麦のポテンシャルは高いと考え、同じ形態の店を横展開するのではなく、利用者のニーズや業界の困りごとを解決できる様々なコンセプトの店舗を展開するとのことだ。

今回開店する1号店目の「満天ノ 秀そば」は、神奈川県伊勢原市で31年間続く名店の味を提供。十割そばは、国内産の独自のそば粉を使用している。注文を受けてからひとつひとつ丁寧に仕上げ、打ちたて・茹でたてで提供することにこだわっているという。

なお、2号店は、都心にて来店客が手軽でスピーディーに、蕎麦本来の味と風味をリーズナブルな金額で楽しむことのできるコンセプトの店舗を11月に開店予定としているとのことだ。