東芝エネルギーシステムズは、分散電源向け制御ソフトウエアの開発・販売を行う米国のPXiSE Energy Solutions, LLC(以下、パイス)および三井物産と、国内外におけるマイクログリッド導入拡大へ向けた分散電源制御ソリューションの提供に関する技術・販売提携の検討を行うことについて合意したと発表した。
今回の合意を踏まえ、マイクログリッド向けのサービスの拡大を図るという。
マイクログリッドは、再生可能エネルギーや蓄電池などを組み合わせて電力供給量を制御し、公共施設、オフィス、学校などの需要家のエネルギー需要量を把握することで独立して電力の安定供給を実現する小規模なエネルギー・ネットワーク。
同社はこれまで、電力系統向けに高信頼度のマイクログリッド用エネルギー管理システム(μEMS)を展開し、再生可能エネルギーの導入拡大による二酸化炭素排出削減に貢献してきた。
μEMSのさらなる展開に加えて、今回の協業検討を機に災害・非常時にも系統から独立してエネルギーの安定供給を継続するレジリエンスの高いマイクログリッドの運用を実現し、より幅広いお客様のニーズに応えるソリューションの提供を目指すという。
パイスは、蓄電池をはじめとする分散電源向け高速制御技術のソフトウエア開発・提供の実績があり、米国を中心に再生可能エネルギー事業者や系統運営者、一般事業家向けにマイクログリッドに必要なエネルギーマネジメントと分散電源の高速制御を行うソフトウエアを販売している。
これにパイスが今まで培ってきた、再生可能エネルギーの供給や分散型電源の制御システム、VPPの運用ノウハウを加えることで、平常時に分散電源を効率的に活用し、災害時にマイクログリッドを実現する分散電源ソリューションを構築することが可能になるとのことだ。
3社が持っている知見・技術・商流を生かし、マイクログリッド向け分散電源制御ソリューションを、国内外へ積極的に提供していくとしている。