Netflixは、東南アジアにおいて、デジタルリテラシーを推進する現地機関やFamily Online Safety Institute (FOSI) と協力し、数回にわたるオンラインワークショップを開催した。
インドネシア、フィリピン、ベトナムで行われたパネルディスカッションには、デジタル産業、学術研究機関、公的機関から100名以上が参加。
子供のインターネット使用実態の把握、デジタルデバイスとの模範的な付き合い方、Netflix等のサービスにおけるペアレンタルコントロールの効果的な利用法といった助言が行われたという。
多くの参加者が、コロナウイルスによってこうした課題が浮き彫りになったことを認識しているなか、プラン・インターナショナル・フィリピンの”安全なサイバースペース”プロジェクト責任者シェイラ・エスタビージョ氏は以下のように述べたという。
「COVID-19の感染拡大により、インターネットが日常生活において占める役割が大きくなり、子育てのあり方に変化をもたらしました。
ですから、子供がインターネットで何をしているのか、保護者が把握することが重要です」
FOSIの創立者・最高経営責任者のスティーブン・バルカムは基調講演で、特に”インターネット上で責任感の文化を醸成する”ことの重要性を説いている。
またディスカッションでは、大掛かりな制限をかけるのではなく、こうした決断を自ら下すために有効なツールを保護者にどう提供するのか、という意見が幅広く見られたという。
インドネシア教育文化省のヒルマー・ファリド長官は、閉会挨拶で以下のように述べている。
「現在のオンライン時代においてはメディアリテラシーが重要です。
かつては映像に検閲をかけるやり方が主流でしたが、映像を再生する手段が至るところにあふれている今日の”スクリーン文化”においては、そういった従来のアプローチにもはや実行性はありません」
Netflixでは長年にわたり「デジタルリテラシー」を重要なテーマと位置付け、2019年8月の世界経済フォーラム (WEF) デジタルASEANワーキンググループの中で、Netflixは東南アジアにおけるこのようなデジタルスキル支援を約束している。
今年はすでに、アムステルダム、ブリュッセル、ロンドンでもデジタルリテラシーをテーマとしたイベントを開催しているという。
Netflixは、こういった会合を世界中に広げ、その中でさらにさまざまな取り組みを行っていくだけでなく、率直に議論することに注力したいとしている。