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ソニー、FeliCaの新ICチップを開発 不正利用を防ぐセキュアID機能を追加

ソニーは、FeliCa Standard非接触ICカード向けの次世代ICチップを開発したと発表した。

新ICチップは、現行のFeliCa Standard ICチップの機能(チップ内で電子的な金銭情報や権利情報などのバリューデータを管理する機能)との互換性を確保しつつ、クラウド連携が可能で第三者の不正利用を防ぐFeliCaセキュアID機能を新たに搭載している。

ISO/IEC 9798-4に準拠したアルゴリズムを実装し、同ID読み出し時に改ざん検知が可能。

これにより、各種電子決済や会員サービス等のオンライン型サービスなどの用途において、各サービス事業者が顧客情報の管理やサービス内容の変更・更新をクラウド上で柔軟かつ安全に行えるという。

また、カードとリーダー/ライター端末間の相互認証と暗号通信において、既存サービスとの互換性を備えたDES(Data Encryption Standard)暗号方式/AES(Advanced Encryption Standard)暗号方式をサポート。

内部構造や記録されたデータの外部からの解析、読み取りを回避する最新の耐タンパー技術を搭載し、さらに高いセキュリティーを実現しているという。

さらに、異なるサービス事業者間で、それぞれの既存システムを生かしながら互いのサービスを追加し、データ連携ができる機能(拡張オーバーラップ機能)を新たに搭載。

FeliCaの標準機能を備えるFeliCa Standardの機能に加え、セキュリティー機能を簡易化しファイルシステムを最適化したFeliCa Lite-S機能も搭載しているという。

加えて、従来のセキュア通信機能における通信データの暗号化および改ざん検知に加えて、通信データの改ざん検知のみをサポートするセキュリティーオプションを追加しているという。

これにより、要件となるセキュリティーニーズを満たした上で高速トランザクションを重視するユースケースにおいて、コスト等とのバランスをとったシステムソリューションの選択肢が広がるとのことだ。

同社は今後、次世代FeliCa ICチップを搭載したカード以外の形状の製品、および対応するリーダー/ライター製品などを幅広く開発、製品化していくという。

FeliCaを通じ、“かざす”ことによって利便性を高め、ユーザーに提供する環境を拡げ、新しいサービス、ライフスタイルを創出していくとのことだ。

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