トヨタ自動車株式会社(トヨタ)や本田技研工業株式会社(ホンダ)などが、米ミシガン州における自動運転車専用道路の建設に協力する。米Business Insiderや米Bloombergなどが報じている。

ミシガン州および、Google(グーグル)が出資したSidewalk Infrastructure Partnersの子会社である「Cavnue」との共同によるもの。デトロイトとアナーバーの間に、40マイル(約64キロメートル)以上の自動運転車専用道路を建設する。

本計画には、トヨタやホンダのほか、フォード・モーター、ゼネラルモーターズ(GM)、BMWなども協力を表明している。米Business Insiderの報道によると、各社は出資金などは明らかにしていないという。

トヨタ、1588億円の黒字 自動運転など研究開発は昨年とほぼ同額

今回の本報道のほかにも、トヨタやホンダなどの大手自動車メーカーは、自動運転に対する取り組みを続けている。

たとえば、トヨタは8月6日に実施した2021年3月期 第1四半期(2020年4〜6月)決算発表では、最終利益において、前年同期の6191億円と比較して75%近くもダウンしたものの、1588億円の黒字を確保した。

そのほか、連結販売台数は前年同期の231万8000台と比べて、115万8000台とほぼ半数に落ち込んだ。営業収益は前年同期の7兆7212億円と比較して、4兆6007億円と4割近くも低下している。営業利益は前年同期の7406億円と比べて、139億円と約98%減になった。

このような大幅な下落はあるものの、コロナ禍でも黒字確保という底力を見せつけたと言えるトヨタは、引き続き好調な数字を狙うためか、研究開発費を前年同期の1兆1103億円とほぼ同額である1兆1000億円をキープしている。日刊工業新聞社が実施した研究開発(R&D)アンケートでも、2020年度の研究開発費計画額(計画)は、トヨタが19年連続でトップに輝いた。

トヨタは、自動運転の取り組みに関わるソフトウェアの先行開発を手がける子会社である、トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント株式会社を保有していることでも知られる。コロナ禍でも変わらぬ自動運転などの研究開発費を確保したトヨタによる、今後の動向に注目したい。