東京大学と三井不動産は、都市・街づくり分野としては初となる産学協創協定を締結し、「三井不動産東大ラボ」を開始したことを発表した。

今回の産学共創協定のねらいとして、三井不動産東大ラボでは、東京大学が抱える知(ナレッジ)と三井不動産が創造してきた場(フィールド)を活用した実践的研究を通じて、デジタル革命後の東京を代表とする都市の将来像および解決すべき課題を明らかにすると共に、afterコロナの社会も見据えた多角的なアプローチから都市の新たな価値創造の方法論を追求していくとしている。

また、施策の提言に留まらず、研究成果を社会へ還元すべくテクノロジーの社会実装を通じたイノベーション創出によって、今回の共同研究が掲げるビジョン「経年優化する都市」を実現していくことを目的とするとのことだ。

さらに、次代の街づくりを担う人材育成の場を設けるという。

今回、三井不動産は、4月よりアカデミアとの更なる連携、共同研究推進体制の強化を目的に「産学連携推進部」を新設。

産学連携推進部を中心に、三井不動産のシンクタンクであるS&E研究所、各商品本部より様々な事業の従事者が参画することにより、これまでの街づくりの経験に加え、現在まさに直面している課題を同共同研究に生かすとしている。

また、東京大学は、卓越した知見・技術を持つ教授陣をはじめ、起業家精神を持つ研究者や学生を有し、大学周辺には関連する豊富なベンチャー企業群を生み出してきた。

学術を基盤として大学の周囲に発展してきたエコシステムをさらに進化させ、産学が深く混ざり合って協働する「知の協創の世界拠点」としての環境を整備し、社会の課題解決に貢献していくとのことだ。

なお、共同研究では、東京大学からは文系・理系の多様な研究者が参画。文理融合型共同研究を実施し、三井不動産の街づくりフィールドを共同研究の場として活用することで、研究成果を社会に還元することを目指すとしている。