神戸市、西日本電信電話(以下、NTT西日本)、PACkageの3者は「withコロナ時代におけるeスポーツによる地域課題解決に向けた連携協定」を締結した。
これに伴い、eスポーツが新たなコミュニケーションやビジネスの手法としてなり得るのか、その可能性を探り、地域課題解決・産業振興につなげる全国初のeスポーツプロジェクトをスタートするという。
具体的に、主に4つの取組みが実施される。
・eスポーツへの理解促進および今後の可能性を考えるWEBセミナーの開催
・高齢者や子ども等向けのeスポーツを活用した実証事業の実施とその効果検証
・市内eスポーツコミュニティの醸成及び関連イベントとの連携
・eスポーツの魅力や可能性を伝える動画による発信
これにより令和4年3月までの間、コロナ禍の日本において、eスポーツが社会的・経済的合理性を持ち得るのか、その最適解を探っていくとしている。
eスポーツへの理解促進とその可能性を考えるWEBセミナーでは、産業・エンターテイメント構造の変化に対し、eスポーツをどのように位置づけ、関連スタートアップ企業との連携や誘致・支援につなげていくべきなのか、幅広い分野・視点から議論する。
令和2年秋に初回開催、全3回程度を予定している。
またeスポーツを活用した実証事業では、NTT西日本のICTとPACkageが有するeスポーツのノウハウを活用。
高齢者同士あるいはその孫などがeスポーツを一緒に体験することで、新たなコミュニケーション・エンターテイメントとして成立するのか、さらにはITリテラシーの向上と健康増進に寄与し、デジタルデバイドの解消やフレイル予防につながるものとしての可能性があるのかを検証する。
市内eスポーツコミュニティの醸成及び関連イベントとの連携に関しては、市内のeスポーツ関連企業・プレイヤー・学校関係者等をつなぎ、円滑な情報共有やイベント開催を促すことで、eスポーツの機運を高め、同プロジェクトへの賛同者・協力者を増やしていくとしている。
また、PACkageが企画するイベントをはじめとするeスポーツ関連イベントとの連携を図り、相互に取組みをPR。
第1弾としてPACkageが参加する実行委員会にて開催の「レインボーシックスシージ大学対抗戦 powered by AORUS」に神戸市が後援するとともに、大会中には同連携事業のPRを行うことで若年層への取組みの周知を図るという。
そして、WEBセミナーや実証事業等、同プロジェクトによる取組みの様子や、市内で活躍するeスポーツに関わる学生や市民などへのインタビューをまとめた動画を通じて、eスポーツの魅力や可能性を発信していくとのことだ。
今後3者は、上記取組みを通じて、eスポーツをコミュニケーションやエンターテインメントのひとつとしての理解を得ることで、市民のITリテラシーを高め、将来的にはeスポーツと地域課題を結びつけられる街にすることを目指すとしている。
それとともに、関連企業やクリエイター等との連携をすることで、ゲーム・クリエイティブ産業の振興・スタートアップ支援にもつなげていく方針を示している。